2019年10月18日金曜日

ぶらりと国道254号線を北上、、、、。

休みの日、空はあやしく、ふと川越街道(国道254)でも走りますか、、となって、、


朝に出て、漠然、淡々と走るうちに、所沢、川越、川島、寄居、藤岡。

途中ちょっと混んでいる箇所もありましたが、群馬県らしい風景のなかにいたわけで。

着いた場所は、甘楽(かんら)の小幡(おばた)という町。

以前、桜の頃に来て、見事な街並に感動、また来ようと思ううちに歳月が過ぎてしまい、、、、という場所のひとつ。

高速道路を使わないでいると、地域のらしさ、を再発見します。あてもなく走ることで、また来たくなる"こころの縁"も生まれてくるような。


小幡の町で、圧倒されるのが本通りの両側に並ぶおおきな家屋の数々。

養蚕と絹織り、華やかなりし頃のカイコ母屋が残されて、いまも暮らしていらっしゃる。その維持はたいへんなのでしょうけれど、富岡製糸場はじめ生糸生産関連の施設が世界遺産に登録された昨今。当然のように注目を集めているようです。

私の生まれた熊谷の町なども、養蚕の恩恵にあずかった経緯から、訪れる方々も増えてきたと聞きました。ここはひとつ、かつての威光の残照を眺め歩くのも秋らしいのでは。

 

街の目抜きどおりを、キレイな用水が沿って流れています。今年は彼岸花の咲くのが遅かった。ということは、ずっと暑かったということ、、

ガイドによると、用水は、近くを流れる雄川から引かれ、街中、近辺の田畑を潤して、当地の暮らしを担っているとか。癒されて、和んでしまうせせらぎ。以前の、桜の時節では、散った花びらを集めて流れておりました。

たもとにしゃがんで魅入ってしまうこと、しばし。栗が落ちて転がって流されて。


町の地鎮らしき、小幡八幡神社の境内へ。

んんんっ! なにか視線を感じたら、この子たち。門前の大きな家の庭にいました。

最近は、犬がつながれなくなり、つまり吠えられなくなった。変わって猫たちが番をしているケースが多い?みたいです。5キログラムぐらいある猫が黙って高い塀の上から見下ろしていたりすると怖い時があります。顔に飛びかかられたらどうしようか。

神社の境内なので、さしづめ、狛猫ですかね。迫力ありました。


前回に知ったことで、ちょっと驚いたのは。小幡は城下町、それも初代の城主は織田信長の次男、織田信雄とか。↑写真はその記念館。

つまり、織田家は、信長が本能寺で消えた跡も途絶えることはなかった。今日も活躍される"織田さん"がそれを証明しているわけですが、つくづく思うことがあります。

日本の「家」とは、そう簡単にはなくならない。豪族、豪商、有力武家、旧家、いろんな家柄はあるのでしょうけれど、脈々と生き抜いているなと感心するわけです。

小幡は、隆盛を極める時期を迎えるわけですから、「信長」の息のかかった街、ということになりますね。尾張のうつけものゆかりの地が、関東にもあった。


ところで、甘楽、小幡、群馬県。グンマちゃん、上州。

上州といえば、かかあ天下とからっ風と畏れられております。

その、かかあ天下の真意について、大変興味深い展示物が町内にありました。上州の女性が、怖い、とか、厳しい、とかではなく、面倒見がいい、情熱的にとことん尽くしてくれる、というニュアンス、、つまりは、とてもいい母ちゃんというのが本意とか。

なるほど、私のまわりにもグンジョ(群馬の女性の愛称)は多いのですが、みんな肝っ玉の座った、いい方が多いなあと、つくづく。


街中の看板でずっと気になって、気になりだしたら止まらなくなって、、、、

辿り着いたのが、こんにゃくパークなのでした。人気の見学スポット、テーマパークの理由は、全館すべて実働の工場だということ。たまたまの発見、行き当り旅の妙にて来たかった場所を見つけたラッキー。いそいそ入館。入館無料!


こんにゃくは、フルの、オートメーションで作られてました。

あれがこうなって、こっちに来て、ぐるっと回って、そうそう、パックされて、あ、この商品知ってます! とオトナが嬉しくなる過程の数々の一部始終。

社会科見学とは、じつは、オトナになってからのほうが楽しくありません?


こんにゃく、は、コンニャク芋から作られてます。その芋は、とても長細い芋でした。

こういう基本的なことを案外知らないでいた私。群馬県のお隣の県で生まれて育ちながら、なんという郷土知らずというか、食べることだけ夢中で物事の本質を知らずに。

今度から、こんにゃく芋の生えているこんにゃく畑も解るようになりました。学習。


ひととおりの工場見学のあとは、待ってましたの試食コーナー(なんと全額タダ!)

そして、お土産品コーナーなのでした(こちらは当然、全額タダではミュージアムが困りますわね)私と同年代か、先輩方の男女でたいへんな賑わい。全額タダ!


試食コーナーは、セルフ、ビッフェスタイルで。

気になるメニュー、目に光ったメニュー、おいしそうなメニュー。片っ端からトレイにのせていきました。これすべて、コンニャクで出来ているから恐れ入谷の鬼子母神! ←このギャグ、先日したの息子に通用せんかった。

とにかく、こんにゃくなので、食べ過ぎてもカロリー心配が薄い。ということで、世の中の健康こんにゃく人気を目の当たりにする盛況ぶり。

もちろん、すべてタダ喰いするはずもなく、お土産も購入。


テレビでお見かけするこの方、下仁田町出身、こんにゃく大使をされてました。

ハイタッチしまして、こんにゃくパークをあとにしました。


城下町、小幡町内を流れる雄川を見下ろす。この水を引いて市街へ用水を通していたわけであります。まだ落ち鮎が残っておりまして、ついつい見入ってしまう。

ところで、雄川の雄とは、織田信雄の雄からとったのですかね。

ひととおり、回ったところで、小幡をあとに、国道254号線をさらに北上。


こちらの建物ですが、小幡から長野への県境へ向かう途中。

昨年夏、たまたまココを通った時に目に止まり気になってチェックしてました。

広大な駐車場に、大型トラックが居並ぶ、それも砂利の駐車場、つまりは街道トラック食堂なのですが、最近、関東では希少となってきた"昭和"の食堂であります。


表側は、駐車場が小さくて、小型車、普通車を停めるスペース。

オレンジ色に白ヌキ文字「ラーメン」の看板から、展開されるFCチェーン店であることは類推できます。しかも、結構な年代を感じさせるたたづまい。

どうしても気にかかる、ということで、入店いたしました。


なるほどね、なるほどなるほど、やはりね。ビンゴ! 大当たり。

想像いたしましたとおりの昭和なトラック街道食堂が、広がっておりました。カウンター、小上がり、奥にはテーブル席。つけっぱなしのテレビ。夢の劇場のよう、、、。

そして、いちばん大切な条件。ほったらかし!!! 

注文したら、あとは自由、好きにして、ゆっくりくつろぎなはれ! トラッカーたちの食事と休憩のためのすべてが、ここにはありました。100円シャワーまで!


このメニューを見ているだけで、なんだか元気が出て、わくわくしてしまう。

繁盛している個人居酒屋さんにいるみたい。修正ぶりさえ素敵!

ラーメンショップなので、基本のラーメンは存在していますが、あとはオーナー氏がやりたいようにヤル! お客さんのニーズにあわせる! そういう昭和なアケスケが漲っておりまして、高速道路に乗らない、国道の旅ならではの触れ合いを感じた次第です。


ラーメンショップ、ですので、ここは、普通に常套の、ラーメンを注文。

ネギミソチャーシュー麺、同チェーン店の定番かつ人気メニュー。変わらぬ味とボリューム。タテに裂かれたシラガネギの辛みと迫力がこのメニューの決め手。

思わずライスの欲しくなるスープとチャーシューのハーモニー、街道メシですな。


上州、群馬のソウルフード、モツ煮込み。

七味をパパッと振って、さくさくと。よきツマミはよきオカズの見本のような一品。

ここに、半ライスというわけで、やはりこちらも上州・街道メシか。


満足、お店を出て再び国道254号。

道は長野県の佐久へと続いていきますが、県道へそれて東京へ戻ることに。

横川へ向かう途中、見上げたところに上信越道の高架橋が、、、あんな高いところに!

高速道路を走っていると、まったく気がつかなかった驚きの発見のひとつです。


クルマを停めた道端、林の陰、思わしくない天気でしたが彩り。

ムラサキシキブの実に、見入ってしまいました。落ち着く紫。

しばらく、この写真をスマホの待ち受けに使うことにしました。

■台風19号の被害に遭われた地域の方々に、こころよりお見舞い申し上げます。

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