滞在24時間弱、いつもに増しての速攻な物見遊山、航空機の速度を借りての、トンボ旅。
ヒツジ(釣り執事)が、いま、どうしても見てきたい!
このヨッキュウにしたがい、各所へ巡って、すでに幾歳月が経ちました。
今回も松山空港で借りたクルマで強引に走ってきてですね。
愛媛県今治市菊間町の石で組まれた堤防にいます。ってか?
風がびゅうびゅうびゅう、立っているのもイヤ、おかしくなりそう!
温暖な瀬戸内海の印象とは、まったく真逆の天候であります。
しかし、海は、とてもキレイで、なかなか見ることのできない独特な色彩でした。
石で組まれた堤防は、菊間川の河口でした。
菊間町は、菊間瓦で知られる瓦づくりの町として発展したそう。
市街のあちこちに、瓦工場が見えたのですけれど、注ぐ河川の水の美しさに驚く。
この菊間川と、瀬戸内海の海水との混じりあいが、自然愛好家に親しまれている。
ヒツジは、高校生の頃から、菊間川の名前を知っていたそうです。
ここの現在を、2017年も確認したかったそうなのですけれど、、、、。
河川を遡れば、いきなり踏切がカンカンカン。
単線を走ってきた電車の立派さには、驚いてしまいました。
予讃線、伊予と讃岐を結ぶから、予讃線。
素朴な集落と畑のなかを猛烈な速度で抜けていく松山行きの特急電車。
こういうのがタマらんのや、と鐵ヲタでもあるヒツジが大絶賛!!!
菊間川河岸に出来た集落を巡る。
朝の通学・通勤タイムということもあり、周囲には気を遣いました。
「おはようございます!!!」
お会いする方、出あう少年少女、老若関係なく。
キビキビと元気よく挨拶されれば、こちらもかえさんばね、でした。
そして、みなさまの行き交う菊間川は、コンクリの護岸ではありましたが、美麗!
素晴らしい流れのなかの、里山だったのです。
「地域の水の水質に、相当な気配りをされている、素晴らしい!!!」
川の流れ出してくる、山の麓をしばらく探索し、感慨深げのヒツジ。
再び河口へ出て、西側にある防波堤へ。
先客さん6名、平日とはいえ、風のなか、みなさん、がんばっていらっしゃいました。
堤防の、外側と内側、水の美しさに見とれてしまうほど。
TVドラマによく登場する瀬戸内海の「海の色」に、ひたすら、こころ奪われそう。
堤防の根元にいた投げ釣りの先客氏。
岩山に生える草木も、夏のグリーンで抜群の情緒。
ヒツジは、この方と、長く話し込んでおりました。
どこへ行っても、釣りは(一応はしてますが)話している時間のほうが長いヒツジ。
ふたりとも、なんだか、とても興奮して、身振り手振りで話し込んでおりました。
その地元の先客氏の釣果。
朝6時から投げていたそうで、たいへん賑やかでした。
カワハギ、メゴチ、青キューセン、そのほか。
しかし、ご本人はカレイを狙っていたとのことでありました。
夏カレー、ですね、瀬戸内海の夏カレーは、味もまた格別だとか。
私といえば、ぼちぼち、やっておりました。
堤防の一段下がった場所ですと、風が避けられて集中できます。
右向こうに見えるのは、しまなみ海道、芸予諸島の島並みでしょうか?
とにかく、光景が素晴らしいので、竿を持って立っているだけで、しあわせ。
グングングン、と強烈なアタリに、空振り。
くやしい、と我にかえったところで、もう一度。
グングングンっときて、巻いてくると、この方。
やったあ、これは確か、大本命様でないですか!(白々しい表現、われながら)
ジャンパーの色と同化してはおりますが、やはり全国一律、素敵な大本命様。
瀬戸内海バージョンは、これまた、身体の細部までが、健康優良で美しい!!!
ということで、菊間町はここでお開きに。
時間が危ないために、一旦、松山市側へ戻って、そのまま、西へと突き進んだのでした。
伊予灘の崖のへりの道を走って着いたのは、長浜町。
四国で指折りの大河川・肱川の河口に開けた港町でした。
以前より私がどうしてもここへ来たかったのは、この長浜町出身のショウベイさん。
ショウベイさんが上京してから創った高校を、私や息子たちが卒業しているから。
私の現役の頃、ショウベイさんは毎日校門の前に立って、通学して来る生徒たちと挨拶。
その生まれ故郷にやってきて、ハカマ姿のショウベイさんを思いだすことしきり。
なんだか、この街のことが、前々より気になっていたからなのです。
長浜町の象徴として、その名を全国に轟かす赤い橋。
1935年(昭和10年)に完成した、日本最古の開閉橋なのでした。
長浜町は、肱川を使っての舟運、流して来た木材を集めて積んだ港として発展。
かつての家屋はすべて木製でしたから、相当儲かったことでしょう。
だから、戦前から、これほど立派な鉄製の、開閉式の橋を懸架できた。
ちなみに、銀座の先にある勝ちどき橋より、5年も早かった。
ショウベイさんの生まれ育った町は、とても先進性に富んでいたのだなと、しみじみ。
ウンじゅう年前の、板橋区の校門前の建学の祖のハカマ姿。
しみじみ、思いだしながら竿を出す。
ちょうど下げ潮ということもあり、投げた仕掛けがぐいぐいと海側へ向かいます。
赤い橋の、もうひとつ下流側に、新しいコンクリ橋が懸架されて、交通量の激しいこと。
3度ほど、激しいアタリがありましたが、魚は掛からない。
感触から、グーフではないかと推察、長浜沖は、かつては、グーフの名所だったとか。
季節柄、ヒガングーフが河川を遡る頃合いでもあり、ふと想ったこと。
昼間から、こうして、フツーの魚は掛かるのか? いくら愛媛県の名所でも。
海側、伊予灘側へ、肱川の濁り水が、とうとうと流れ込んでいきます。
この、肱川の運んで来る養分と砂泥を含んだ山水が、大切なのだとヒツジ。
とりわけ、塩分濃度の濃い瀬戸内海では、沿岸魚の育成の生命線の肱川なのだそうです。
余談ですが、写ってはいませんが、竿の先あたりの沖合にも、注目の島があります。
いまや、全世界の愛猫家に名を轟かす猫島こと、青島。
そこへ渡る汽船がこの長浜港から出ているのですけれど、なるほど。
若いカップルや、外国人旅行者の姿も、よく見かけました。
肱川の河岸では、新しい護岸が整備されていました。
石組みだったために、少し、胸をなで下ろしていたヒツジの姿も印象的。
とにかく、四国の瀬戸内海側で、南から北へ流れる大きな河川は、希少な肱川。
肱川の汽水域は、全国的に見て、極めて重篤な、いい日本を残す四国のようです。
とか、ちょっぴり竿を出せば、お腹が減る。
長浜町で見つけた個人経営のファミリーレストランで食べたちゃんぽん。
愛媛県西南部は、フェリーによる九州との行き来が盛ん。昨年の当ブログご参照↓
http://macobusa.blogspot.jp/2016/08/
うまし! うまし! ちゃんぽんとしては、相当変わってるけど、うまし!
だから、よかよ、おいしか、あ、とたんに、長崎に行きたくなった、、、、。
とか感慨に耽っていたらタイムリミット。松山空港へ逃げ帰ったとでした。
この6月で、当ブログ開始して丸5年、ご愛読を感謝申し上げます!!!!!!!!。
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