2014年12月30日火曜日

クリスマス釣り〜〜〜〜&納竿の儀


クリスマスイブも明けやらぬ午前3時19分。東京都中央区八丁堀。

ここに、私の一日の原動力ともいえる立食い蕎麦屋さんがあります。

店主は午前1時に仕込みを開始して、店じまいが午後19時30分。まさに立食い蕎麦の鬼。

毎朝の至上の一杯もそうですが、釣りに行くため少し早めに襲撃したのでした。


カレーそばに、ケソ揚げ、インゲン揚げを、のせて。

釣りへ行く日だけに食べるスペシャル、私は『グランクラス』と呼んでいます。

黒い江戸そばのツユの出汁、コクのある旨味のカレー、天ぷらの絡むハーモニー。

まさに「三位一体」 あ、クリスマスですからね、三位一体を重ねあわせてます。

おそばで体中を熱くして、京橋から首都高に入りました。


向かった先は、横浜幸浦、緑道公園。先週に引き続きですが、八景島に近いポジション。

ヒツジ=釣り執事が先週から妙にこだわりだして、もう一回行きたい。できれば八景島との峡間の水路に投げ入れたい。

なんでも昔、ここで幾度もいい目にあったことを思い出したとか。

すっかり忘れていた場所になにかのきっかけで思い起こしてまたやってくる。

釣りだけでないですね。私もふと思い出した引き出しから、探し物が出てきます。


シーパラを眼前にさぐる。

よく晴れた朝は、ギュンギュンに冷え込むのが関東。耐えて花咲くことを信じて。

脇をしめて、ちぢこまってはいるのですが、ビビっとくるアタリが心に火をつける。

それを知ってしまっているので、、、、、、、。


同じく、ゆっくり探っていたヒツジの竿が曲がる。

重い重いと巻いてきたのが、ナマコ。黒ナマコでありました。

購入したものはよく捌くのですが、現場で目の当たりにするとさすがにスルー。

漁業権に抵触するのでソク放流。「このあたりでも養殖を始めたのかな? 」

対中貿易に有益な黒ナマコが横浜市でも発見できた出来事でした。


緑道公園は、横浜市の南部を代表する親水公園。釣り師の方々の数は圧倒的。

そして、散歩、ジョギング、ワンちゃん交遊ウオークは暗いうちから開始されます。

この日の一等賞は、↑写真左のオジサンに注目。一輪車。上半身ハダカ。

真冬でもいろんな方が見えられます。隣接して大学の医学部病院があるため、寝巻で釣りをしていた方を見たことがあります。そのまま、ベンチで横になったり。

ヒツジは、点滴スタンドを置いて、釣りをしている方を見たこともあるそう。素敵です。


本年の、納竿の日。陽が上がるにつれてアタリは活発に。

アタリ活発→エサはなくなる→正体を見たい→なんとか掛けよう→人間も活性化。

このところ、まったく波に乗れない私でしたが、投げ釣りのリズムに乗れてきました。


痛烈なアタリ。ブルルっときて、ブルルルルーン。重い、首を振ってる。

リールのハンドルを巻くほどに、こみあげてくるもの。いいキスが揃いました。


ツンツンとアタって、ブルル。

先週に引き続いて、アメ色の愛しい顔が水面から躍り上がる。おおお、いいです。よち。

納竿は、終わりよければ、、、、を絵に描いたようなキスとマハゼのラッシュ。

小さな魚、針掛かりの浅い魚は逃がして、持ち帰った魚は新年まこぶさ食堂にて。

今年も、ご愛読ありがとうございました。


2014年12月19日金曜日

マハゼは黄金なり、トンビは怖いなり


久しく更新できずに今年もあとわずか。↑しかして優しくしてくれる方々はいます。

こころの支えになってくださるお蕎麦と投げ釣りの先達のご紹介から。恵まれてます。


幸浦の緑道公園へ。暗いうちに着いて支度、夜明けから投げます。

東京湾が美しいことを再認識するひととき。空気が澄む冬はひとしきりそう想う。

しかし、アタリなし。まったく気配もなし。防寒着の季節に感じる歳時記。

仕掛けをあげると、エサだけキレイにない。素敵です。たくさん食べてね。

私も、釣りという遊びの醍醐味が『自虐』というスパイスで成り立つことが解るなり。


アタリも解らず、ただ針についていたお方。キヌバリ? ハゼの仲間?

口だけが異様に大きいので、イラストのキャラにはうってつけ。

この方々が、ずっとお食事をされていたのでしょうか。

模様や斑点が美しい。写真だけ撮って海へお帰り願います。


公園の南向きサイドへ転出。目の前には八景島シーパラダイス。

息子たちが小さかった頃を思い出したりして、、、、休日は混んでたなあ。

今日は平日。来園者は空いている模様。季節は冬、チャンスシーズンなのか。

アタリのほうも、冬。いえいえ。まだイケるはず、と信じても、静かな穂先。


日和には、たいへん恵まれました。この前日までは寒波襲来。強風。名古屋にも雪。

日本海側は超がつくほどの冬将軍の上陸とかで、申し訳ないほどの降雪、大シケ。

転じて太平洋側は、のんびりと、なにごともないように、小春日和かな。

鳩たちが、目を開けたり閉じたりしながら、佇む。私も眠くなる。


ヒツジ=釣り執事が、竿を上げるとマハゼがついていた。アタリを捉えたという。

「アメ色の恋人」「マハゼは黄金なり」「年魚のはかなく、うつくしく」

ちょっと嬉しそうなヒツジの横顔。↓で、あとから描いてみたのがこちら↓


「釣り師から嫉妬をとったらなにも残らない」

「釣り師から見栄をとったらなにも残らない」

とある、釣りを嗜む文豪のお言葉。私も、十分に解るようになってきました。


 で、結局、こうなった。

公園のちょっと高みに木造のベンチ。ここで横倒し。気持ちいい。うたた寝。

陽射し、やはらかく、どうにも、またたく間に轟沈だったとか(ヒツジの弁)

そして、事件は起った↓


おのれえ、トンビたちよ。私は狙われていたのか。カラスも来ていたとか。危なかった。

どこに居ても、アフリカの原野のあることを知った初冬の東京湾岸。

2014年11月8日土曜日

投げ釣り列島縦断 新展開、黒ヒツジ出現編(日記まとめ書き)

またひと月近くもブログを未更新。困ったこと。日記のまとめ書きは好きになれませんが、溜めてしまった写真を眺めながらポツポツ綴る秋の宵。まず案外好評の4コマから。


更新が遅れるのも、じつは、ヒツジが、、、ヒツジの整理整頓も悪いから。

↓10月の月初は、投げ釣りの盛んと言われている、北近畿地方へ。


海辺に連なる家屋を前に投げる。前々から行ってみたかった京都府丹後半島の伊根。

静かな内湾の集落にて、オモリが水面に着くと、ドボンと音がします。のどかな光景。


家屋は、表を小さな路地がつなげていて、裏側(いえ、こちらが表?)舟のガレージに。

「舟屋集落」と呼ばれる独特な漁師町です。干された洗濯物が、いい風情を出してます。


釣れた魚の1は、カワハギ。ある意味本命、小さいですが本命、うれしかあ〜。

とても、いいアタリを感じて、ヨチ!!!という感じ。


これは、ハタ類の子どもか???

関東では、なかなかお目にかかれない珍魚が飛び出す。赤い斑点が美しい。

美しいけど、ヒレにチクチクした刺があり、触るとまことに痛く、針外しが難儀。

それでもなんとか外れてくれてホッ、、、、と、ここまでは平穏な旅でした。

雨が落ちてきたので、竿を仕舞おうとしたところ、事件発生。

我が『白雪姫』(と勝手に命名の白い竿)が抜けない。抜けなくなったのです。

どれだけ引っ張っても、頑として動かず、ねじっても動かず。これはイカン。

つまり、これが抜けないとレンタカーの車内に入れることは出来ても、帰りの新幹線には

まず乗せてもらえないでしょう。胸がドキドキしてくる展開となりました。


焦りは募りますが、まずはなにか食べてから考えようと、ふと目についた食堂へ。

網野町(京丹後市)の市街を出たところに、いい雰囲気のお店が、、、。

すかさず入店。奥さんひとりで切り盛りされてました。


鴨なんばんうどんを注文。これが、あっさり塩味なのに上品な脂分が効いて、絶妙。

うまし、うまし、うまし、、、流石、京都府の人のテイストはひと味違うなと感心。

人間、お腹が落ち着くと、冷静になれるもの。『白雪姫』を作る会社を扱うお店をカスタマーセンターに電話にかけて教えてもらう。すぐ近在の峰山町(やはり京丹後市)にあると知った次第でした。

峰山町のN村釣具店様。助かりました。ご快諾を感謝。本当に助かりました。抜けない竿をお店に預けて、無事、帰途に。

こうして『白雪姫』は、しばらくガレージ入り。現在は手元に戻りました。感謝。

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10月中旬、かねてから懸案の青森県へ走る。新青森駅のねぷたモニュメントに気合いも入ったのですが、この旅には、ひとつの目的があったのでした。後述。

とても広大な青森県を、時間の許す限り走るばかりの展開になりました。


朝から、下北半島を北上。むつ市内を抜けて山間に入ると、恐山。

ドピーカンに恵まれて、噂に聞く、おどろおどろしさがありません。ドピーカン。

字曽利湖の湖畔に、硫黄の臭いが立ちこめるのみ。


この道や行く人なしに秋、、、、、。

下北半島の林道は、すれ違うクルマもなく。走り去ったカモシカを見かけたのみ。

ヒツジは、仲間?に気を使ってか、終始、ノロノロ運転でした。


大間の岬をまわって、仏ヶ浦。難所、絶壁、飢餓海峡、、、、しかし。

天気がいいので、晩秋の海辺ワインディングドライブの様相。釣りは?


脇野沢港。

一日2本のむつ湾フェリー(冬期運休)を待つ間、竿を出す。アイナメが釣れました。

温暖化の影響とかで、関東ではほとんど姿を見かけることが少なくなってきている魚。

ポンと釣れてきた無邪気な瞳に、ちこっと胸が痛くなったりしまして、、、、、。


これには、かなり驚いた。フェリーが着く30分ほど前。

エサを投げた直後にガクン!!! 引っぱりこまれる。

重い、重い、重い、重い、、、浮いてきたのはカレイ。40センチを超えてました。


このカレイ。マコガレイなのか? それとも別種か? すごく力のある元気モノ。

とにかく、針掛かりが浅く、外して海へ戻すと、ビュンと沖へと泳いでいきました。


そして、脇野沢港からフェリーに乗り、平舘海峡を横断。

向かったのは蟹田港。念願のひとつであった下北半島→津軽半島への渡航。

下北・脇野沢の港を背中に、感慨ひとしお。

やがて懸案の、目的だった辿り着いた場所、お店なのでした。


2年前の初冬、初めて津軽を巡った時に、たいへんお世話になった食堂。

平舘後田港に、早朝から開けている素敵な灯り。ママとマスター。朝定食500円。

夜はまるで、健さんの映画の舞台のような北の食堂。変わってなかった。

ここを訪ねたかった。

↓その時の模様は、バックナンバーのこちらをクリックください。

http://macobusa.blogspot.jp/search?updated-min=2012-01-01T00:00:00%2B09:00&updated-max=2013-01-01T00:00:00%2B09:00&max-results=50

この時に撮った写真を掲載したのが、↓こちら「投げ釣り列島縦断」(メディアボーイ社)



海峡を釣る、のなかに、当然、津軽海峡も出てくるワケですが、2年前の御礼を、ママとマスターに告げて、この旅のひと区切りをつけたワケです。

ところで最近、当ブログに「黒ヒツジ」なる人物からのコメントが書き込まれました。

誰やこれ? 私のこと知っとる人か? と、早速、気になったら、案外あっさり判明。


横須賀うみかぜ公園、木曜日の男。M川さんでありました。某日のツーショット。

↑上述の本にも、かっこいい姿を披露、健筆されてます。健筆だけでなく、いつもいつも。

私がラインをかぶせたり、仕掛けを絡ませたり、地球と綱引きしたり、ハリスが切れてしまって途方にくれたり。

その度に嫌がる顔ひとつ見せずに、修復の過程をつないでくれる、カッコいいM川さん。

ははははは、ヒツジはひとりではない。オーッホホホホ。わあっっははははははははは。



↑つい興にノリ、まとめ書きブログもまたまた4コマにておそまつ。べんべんべんべん。

2014年10月8日水曜日

投げ釣り列島縦断

ヒツジ=釣り執事が、投げ釣りの本を出しました。その、うちあけ話パート2。



今年の、夏前、夏、初秋。
まったく釣りへ行けず、荒れすさんでしまった私。

人間とは、自然と街。相応のバランスがないと、おかしくなってしまう。

そのことを痛感する出来事になりました。



釣りは麻薬です。やめられなくなるクスリ。人生のクスリ。

釣れなくていい。投げるだけでもいい。ちこっと魚信があるだけでいい。

生きる、こころのクスリ、糧、癒しの処方箋。行けないと、おかしくなります。




本屋さん、釣具屋さんに、ようやく並べていただいたのがこちら↑

『投げ釣り列島縦断』(メディアボーイ刊)税込み1700円です。

白地に赤丸、投げ釣り人のシルエット。日本の国土を意識しています。



裏表紙も、白地に赤丸。

赤丸のなかに、私の憧れるT様が、しなやかにロッドを曲げていらっしゃいます。

ほかにも、名人、有名な方々、魚の識者、多士済々が登場しています。

古い道具や名人の釣りの部屋、沖縄本島の投げ釣りにも触れています。


しかし、なぜ、ヒツジはこれだけの時間がかかったのか? 読めば解りました。

「一般的なハウツー」「ポイントガイド」などに、一切触れていない。

名人、著名な方々、魚の識者に、それ以外の"なにか"をオーダーして、自身がとりまとめるにあたって「火だるま」になった。自身のチカラ不足をしみじみ感じているようです。

なるほど、労作なのです。なるほどね。なるほど。

とは言うものの、釣りへ行けなかった、という事実は事実なのです。

ベストシーズン到来、鬱憤をはらすかのように、毎日でも釣りに行きたい!!!

2014年9月23日火曜日

秋の金沢 ちこっと釣ってきました。

ヒツジ(釣り執事)がようやく危機脱出。
ということで、久方ぶりに金沢へ。上越新幹線→ほくほく線→北陸線。
いつものルートで金沢を目指しました。


越後湯沢駅で特急はくたか号に乗り換える。
想えば、このコースを辿るのも、あと半年を切りました。

2015年の3月14日には、北陸新幹線が金沢駅まで営業。

この越後湯沢は、過去の乗換駅となってしまうわけです。秋風のなか、
そのような郷愁を感じながら、晴れ渡った空を見つめて発車を待ちます。



特急はくたか、金沢ゆき。

新幹線になっても、はくたか、の愛称は続けられることは決定しています。

しかし、この電車は消えてしまう。ほくほく線や北陸線を、目一杯、全開で走る姿は、

それはそれで、北陸人の故郷へ急ぐ気持ちを痛いほど表現していた気がしています。

新しい道が出来ると、旧くなった道は急劇に廃れていってしまいます。

そのことわりを覚悟しつつ、感慨深く発車を待ちます。



越後湯沢駅の名物、爆弾オニギリ。

朝9時開店直後を襲撃して、2番目のお客でした。米2合分のオニギリ。味噌汁サービス。

これを食べる機会も、おそらく減るのでしょうね。


中身はシャケで、いきました。

飯粒が大きければ、具のシャケも、ドカーンと入っています。


金沢駅到着の直後、向かったのは、定番・医王山の「キンちゃんの池」

キンちゃんとは、金色の鯉。食が細く、他の緋鯉、真鯉たちにまずエサを取られてしまう。このキンちゃん(いまでは複数に増えましたが)にエサを食べさせられれば、きっといいことがある、という言い伝えの池。

いつの間にか、鮒たちの数が増えてました。

どんどん喰って、大きくなれ! そして、雪に閉ざされる、厳しい冬を超えるのだ!


医王山から、白山の方角を俯瞰で眺める。美しかあ。

夏の名残と、秋めいた山容の共存。思わず見入る西陽の山々です。


犀川では、鮎の毛針釣りが行われていました。

毛針で、鮎を釣ることは、加賀藩政時代からの伝統の釣り方とか。

武士道を重んじる金沢では、囮(オトリ)を使った鮎の掛け釣りは、気風にあわないとか。加賀毛針と呼ばれる、まるで芸術品のような毛針での鮎釣りが、今日でも行われています。

とても、貴重なシーンを見ることができました。


こちらは、浅野川の川端。

準常連となっている焼肉屋さんへ向かいます。


ガスロースターで、ジュウっと焼いてしまう!

この、ざっくばらんさが、焼肉のいちばんおいしい食べ方。と、私は思うようになりました。スピード&チャージ。

すすむ、すすむ、炭酸割り。御年81歳のママが、ワンコ蕎麦のように焼肉を連チャンで用意してくれます。

おそろしか、明日は、大丈夫かな、、、、。


コケコッコー!!!!!!!!!

朝イチ、犀川河口の金石(かないわ)で投げました。

空模様はパっとしませんが、アタマはすっきり。上流側に投げて、仕掛けを自然に流します。それが、誘いや探りになって、穂先には、プルプルプル。



マハゼたちです。

金沢の人は、カワギスと呼んでいます。海のシロギスと分けているのでしょう。

東京のマハゼより、とても体格のいいのが印象的でした。

川の栄養がいいのでしょうね。


場所を変えて、大野川の河口。大野港の中州。

小さなアジやサヨリが釣れ盛っていました。投げ釣りのほうは、トンと駄目。

そこで私はナニをしているのか?

港内側をじっくり探っているのですが、こちらも反応なし。

でも、久方ぶりに、金沢の風土を堪能できて、納得の帰京になりました。


おみやげは、ギョーザ。

ギョウザではありません。ギョーザ。

金沢大学の学生なら、例えば在学4年間で最低4000個は食べるであろうギョーザ。

焼き上げ直後、24歳の息子とたまたま来ていた義弟で、

この個数は10分持ちませんでした。おそるべし、ギョーザ。