2018年4月28日土曜日

秩父めぐり案内、SLにも乗る

群玉エリアの出身なので、秩父は近隣。休日、久しぶりに、ふらっと、出かけました。


群玉エリアとは?

群が群馬県、玉が埼玉県、

つまり、埼玉県の北側を、地元では、やや諧謔味や愛情を込めて呼ぶ地域のことです。

私は、群玉エリアで生まれ育ち、いまも、毎日ここで働いてます。

休日は、出来るだけ離れて過ごしてきたのですが、たまには、ぶらついてみようかなと。

子どもの頃、祖母がよく連れていってくれた秩父を目指した遅い午前なのでした。

西武池袋駅、これから西武秩父駅へむかう、レッドアロー号のホームにて。


じつは初めて乗る、レッドアローのむさし号。

平日のむさし号は、飯能どまりですが、休日なので秩父までの延長運転でした。

こういう臨時での延長運転おかげで、座席券がとれて乗ることができました。

休日の秩父人気は凄まじく、関東の日帰り観光地の人気ナンバー1とか。

車内は、満席でした。


車内に自販機がある。

近ごろ、珍しいなと、撮ってしまった次第。

あると便利、最近、新幹線からも消えてしまい、とても不便だなと。

というのは、電車が止まり、車内に閉じ込められるケースでは、命の水でもあるのに。

毎日、長距離の通勤を余儀なくされている私に、自販機はどうしても欲しいアイテム。


飯能から先は、スイッチバックのように逆方向へ。

噂には聞いてましたが、これが結構、とても、険しくて、苦しい乗り心地になりました。

後ろに、しつこく、引きずられるような感覚ですね。

山岳路、カーブ、トンネルも多くて、酔いそう。

シートを回転させればいいのですが、誰もしない、仕方なしに、耐える。

臨時なので、超かったるく、池袋から1時間32分も乗ってました(通常は1時間18分)


ようやく、西武秩父駅に到着。

わらわらと、解放されたような気持ちで構内を歩きました。

駅舎が新装されて1年、駅舎のエンタメ性も秩父人気の秘訣だそうですが、

ちょうど、羊山公園の芝桜(丈の低い桜)が、見頃のピークを迎えていました。

さらに、羊山公園には、本当に、本物のヒツジ(釣りヒツジではない)が居ます。


西武秩父駅の、人気目玉になってる駅ナカ温泉ランド。

高尾山の、高尾山口駅の風呂と同様、山歩きの後の湯浴みはトレンドになっている模様。

つまりは、帰り、レッドアロー号や普通の通勤電車を問わず、汗臭いのは気になります。

大都会の、山歩き族の心情を、うまくとらえて成功した施設なのでしょうね。

ひとっ風呂浴びて、家路を急ぐ、東京スタイルかな。


到着は、ちょうど、お昼でした。

随分むかしからあって、気にはなっていたものの、一度も入ってことのない駅前のお店。

手書きの文字に、異様な迫力を感じてしまい、つい階段を上がってしまっていた。

これが、旅情、ふらっと、近所をぶらつく、休日の好奇心と勇気?


ねえさん、なに飲みますか?

と切り出してきた店主に、そば、の水割りを頼んだところ、水に店主のこだわりが、、。

秩父の清水に、秩父で獲れた熊笹を漬込んだ水で割ったものでした。

さっぱり、すきっと、口当たりよく、、、駅前の喧噪を忘れさせる清冽さ。


つきだしは、秩父の地の物が7品。

手作りコンニャク、山ミツバ、野セリ、山たけのこ、など、ヘルシーに。

平野部から、ひと山ふた山と分け入った細長い盆地の地形の秩父市。

少し遅い春の味覚と初夏の味覚が混じりあっていると思います。


店主が、山で採取してきたというコシアブラ。

醤油とカラシをつけての、生でいただくスタイルは、これまた清冽。

天ぷらでは味わえない、コシアブラ本来のキド味を楽しめました。


秩父といえば、そば、も有名。

黒くて、表層がつるつるした、独特な食感や風味で人気があります。

砕いた山胡桃を溶かせたツユにつけていただく山ぐるみそば。うまし! 


西武秩父駅から、ぷらぷらと歩いて、秩父駅へ。

通称(地元で)チチテツ、パイテツとも呼ばれる秩父鉄道のメインの駅です。

近隣には、秩父夜祭りで知られる、秩父神社、中心地の本町(もとまち)

西武秩父駅に"お株"を取られた感じでもありますが、市の物産館もあります。


秩父市のお土産、私の一番のおすすめは、秩父豚肉味噌。

もし、ご購入の際には、こちら、オレンジ色のパッケージをご記憶してくださいまし。

ノーマル、厚切りバージョンなど、各種ありますが、うましうまし! なのです。


秩父駅舎・物産館内にある飲食スタンド。

小さなスタンドながら、秩父そば・うどん、豚みそ丼、わらじかつ、しゃくしなおにぎ

り、、、つまり、秩父に展開される名物のほとんどを網羅しています。

あと、最近話題のそば粉を使った"秩父ガレット"があれば、完璧!?


物産館ですので、地の物が小分けされての、陳列も充実。

たらの芽、こごみ、野せり、行者にんにく、

先ほどの"一杯"が入ってなければ、つい手の出てしまうお土産の数々。


秩父には、山胡桃も豊富になります。

荒川という大河川の本流、そこへいたる支流の河岸には、胡桃の木が植えられています。

河岸を注意深く歩いていると、思わぬ拾い物に出会うのです。


市街地は、休日とあって、たいへん混み合っていました。

混み合った市街地だからこそ? 二輪車のツーリングの人気もすごいのです。

東京からの、理想的なワンデーツーリングの距離でもあり、

お店や施設、宿泊にも、ライダーを迎え入れる環境がとても整っているのです。


そのツーリングライダーたちが立ち寄っていた小さなパン屋さん。

目についた貼り紙には、手作りコッペパンの文字が、、、むむっ!

いま、全国的に、コッペパンは注目のトレンドだそうですが、つい1個を購入。

ライダーのスピードと口コミが、飲食ブームを牽引しているらしいのです。


うまし! ふつうに、うまし!

中身にナニも挟めない、塗らないでいただきましたが、ふっくら、もっちり、うまし!

そば、ガレット、そして、パン、秩父には、粉もの文化の技術が集約されている?


秩父神社の裏手で見つけた、とんかつ屋さん。

とんかつ、わらじかつ、こちらもパン粉が絡んでいます。

いい雰囲気ですが、さすがに一杯やったあとなので、見るだけ、で。


秩父駅前に、香ばしいトーンと色彩で残る食堂。

こちらは、ラーメンがおいしいらしいですが、やはり粉もの。

入る、入らない、迷いましたが、やはり、無理、今度。

もっともっと、歩き回りました。


お惣菜店でみかけた、花豆おこわ。

花豆、とは、黒豆、の一種で、やはり秩父の特産品のひとつ。

寒暖の差の激しい盆地の気候が、うまい豆を作ることに適しているそう。



そして、お昼過ぎ、熊谷方向へ帰る蒸気機関車と引かれた客車がやってきました。

休日の秩父鉄道の人気SLパレオエキスプレス号であります。

せっかくだからと、乗車券を買って乗り込んでみた次第でした。


窓をあけて、組んだ腕に顎をのせての、SL旅であります。

熊谷駅で、いつも見ていた汽車ですが、いざ自身が乗る側になると不思議な気分。

風が、とにかく、やわらかい、気持ちいい。


パレオエキスプレス号は、時速25㎞/hぐらい?

ゆっくり、ゆっくりと、のどかな荒川の河岸段丘の集落を走ります。

時々、頬につたわってくる、煙の熱、石炭を焼いた匂い、、初めての体験。

初めて乗って、ああ、こんなにいいものなのだSLはと、感動。


長瀞、寄居、熊谷。

この3つの地名に、私の過ごしてきた時間と空間の、すべてがあるわけですが、、、。

そして、いまも、この街で働いているわけなのですけどね。

休日に、ぷらぷらと、改めて物見遊山するのも、いいなあ、と。


田んぼ、畑、農家、一般家屋、お墓。

窓を開けて、ゆっくり、ゆっくり走るものですから、すべてが見渡せる。

秩父鉄道と併行する国道140号線が、見えたり、消えたりするのを追いながら。

SLの、速度ならではの、景色を、ひたすら堪能しました。


おおおっ。

ハイライトシーンのひとつ、長瀞付近で、荒川を渡ります。

夏日になったこの日を象徴するかのように、川のなかは、すでに川遊びの人たち。

ううう、泳ぎたい、シュノーケリングがしたい、衝動にかられる車窓なのでした。


SLパレオエキスプレス号を見ようと、沿道は、人、人、人。

踏切では、ライダーたちがバイクを停めて手を振ってくれました。

鉄道とバイク、、、あまり縁がないようですが、これが結構、好きな人もいるそう。


同列車の、メイン停車駅のひとつ、長瀞駅に到着。

たくさんのお客が降りて、また、たくさん乗ってきました。

中高年の方、子どもさん連れのほか、外国のお客さんたちも目立ちます。

SL(蒸気機関車)が、世界的にも、珍しい乗り物になってきた時代なのでしょう。


用意された撮影タイムに、1枚を。

後ろからやってきた普通列車に抜かれたりしながら、SL客車は進みます。

私は、次ぎの、寄居駅で降りました。

機関車のキャビンを覗き込むと、たいへんな熱と音。

若手とベテランの機関士さんが、一心不乱で作業しておりました。

毎日見ている秩父鉄道の、また違った側面と活動の姿、、、、、。

いやあ、かっこいいわ! いいものを見せてもらいました。


寄居駅から乗り換えた東武東上線。

小川町から急行に乗り換えて、うつらうつらしていたら、池袋駅に着きました。

池袋を出たのが朝10時30分、帰り着いたのが17時30分。

秩父で一杯、ちこっと散策して、SL乗車で、1日をぶらり旅。

素晴らしき日曜日に、秩父はサイコーなコースだと思います。

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2018年4月19日木曜日

日本の、釣りの、発祥の地は、京都?

京都市内へ行く機会があったため、せっかくだから、初の京釣りをしてみた顛末記です。


鴨川(加茂川)

橋上から、上流側を眺めながら、京都で釣りをする意義? 興味? を考えました。

歴史の教科書で習った平安時代の住居に、『寝殿造り』というのがありました。

位の高い貴族の住居の様式なのですが、そこに『釣り殿』という場所があります。

『釣り殿』は、いわゆる、渡り廊下のエンドの部分で、ドンツクが池だった。

池に、鯉や鮒を放して、水遊びや釣りを楽しんだ場所だったようです。


つまりは、漁獲としての釣りではなく、"遊び"としての釣りが成立した時期と場所。

そこが、平安時代の平安京=京都市だったという点に、気持ちが行きました。

現在では、当然ながら、寝殿造りの"お池"で釣りなど出来ませんが、せっかくの京都。

日本の、釣り発祥の地で、ちこっとだけでも竿を出してみようと考えた次第です。

ちなみに、背後にあるJR線の陸橋上には、煙を吐いて待機中のディーゼルカー。

山陰の倉吉まで走る、特急スーパーはくと号でした。

政令都市、古都の大都会に、エンジンの音のする汽車、京都はやはり素敵だなと。


地域の町内伝言板から知る、伏見稲荷の巡幸祭。

いわゆる、日本三代稲荷を支える、担ぎ手のお祭りらしいです。来る4月29日の日曜日。

京都には、修学旅行、仕事でのおつきあいもあって、これまで20回以上は来ています。

神社仏閣などの著名観光地や、大祭の見学など、だいたい見回ったはずなのですが、

自分でクルマのハンドルを握って走るのは初めて、、、ワクワクしてきました。


伝言板の片隅には、こういう文言も。

うーん、すろどかねえ、奥深い、、、さすが千年都、、、心に刻みました。


ちこっと、お腹が減った(いきなり、はやくも?)

クルマで京都駅のまわりを走り回ると、お好み焼き店、焼肉店が目白押し。

あれっ? こんなに焼き物屋さんが多かったのかと、感心することしきり。

自分で運転して走り回るといろんな発見があります。

「人は見かけによらぬもの」とは、こういうことでしょうか?

そこで、お好み焼き店に入店、まずは、バラ肉と野菜、の炒め物をいただく。

うまし! うまし! うまし! なんだコレは! 激うま、でした。

さすが、千年都、、、いきなり、ラベル違いのうまさ。新発見!


勢いづいてきたので、焼きそばも注文。

イカ、油かすを、トッピング追加しました。

ストレートタイプの太麺に、絡み合う、さらっとしたソース、、、。

うまし! うまし! うまし! いやあ、これまた、なんちゅう、うまし!

観光コースから、ちこっと離れた場所で、京都の、とんでもない、うまし! に遭遇。

元気ハツラツと、クルマを走らせていったわけです。


国道9号線を、折り重なる丹波の山々を縫うようにぐんぐんと西へ北へ。

最初に眺めた鴨川との、東西の逆サイド、京都市内の西側を流れる桂川を遡る。

以前に嵐山の渡月橋の下で釣り人を見かけた記憶から、より上流側に目をつけたのです。

桂川は、嵐山から上流は保津川と名前を変える訳ですが、ひと山を越えた亀岡市の水辺。

河原まで、クルマが横付けという場所を発見して、竿を伸ばしてみました。


河原の、すぐ下流側には、保津川の舟下りの乗り場。

案内の放送が聴こえてきて、その賑やかさが伝わってきます。

東京で買ってきた「サシ」をエサにして、黙々と仕掛けを流す。

行く河の流れはたえずして、打ち返すウキを目で追いかけます。

やわらかい陽射しのさしてきた保津川の河原。

ウキ下の長さを変え、釣り座を変え、京都市郊外の晩春を過ごしました。


ところが、ウキが、一向に、動かないのです。

4月もすでに半ばを過ぎて、川の魚たちが活動する時候のはず?

さわってみた水も、温んできた感じですし、ウキがピクっとなってもおかしくないはず。

河岸を、あっちへ、こっちへ、できるだけ足音をたてないように移動しながら、、、。

それでも、ウキに、一度たりとも反応がなく、、、次第に飽きてきました。

川筋を、変えることにしました。


亀岡市から、まずは京都自動車道に乗り、山をくだり、大山崎JCから名神高速道へ。

京都南ICで降りて、国道1号線を京都市街へと北上して、再び鴨川ぞいを目指す。

五条、四条、三条、二条の中心エリアは、当然多くの観光客の方々が溢れていました。

京都市街めぐりの足の主役は、自転車。自転車店のレンタルも多彩なラインナップが。

とりわけ、白人の方々と中国の方々の利用が目立っておりました。

どちらも、自転車では、負けるワケにはいかないというぐらい、飛ばしておりました!


鴨川も、遡って、京阪電車の出町柳駅の付近。

このあたりは、日本の観光客の方々が目立ってきていました。

私と同世代ぐらいの女性が、橋上、河岸を、たくさん散策しています。

出町は、若狭湾から届く鯖、いわゆる"鯖街道"の終点とかで、鯖ずしのお店が有名。

人気店の前は、長蛇の列になっており、入手するのも大変そうでした。


その、出町の橋上から、鯖ではない、淡水の魚の存在を探す。

流れを凝視、あちら、こちらと、魚影を探してみました。

通常なら、橋の下というのは魚、ウグイやオイカワなどが集まりやすいものです。

しかし、どれだけ目を凝らして見ても、鴨川にも、一向に、魚の姿がない。

河岸を歩く人たちにおそれをなして、隠れているのか、恥ずかしがりやなのか?

それとも、私の、鴨川で魚の姿を見ようなどとは、頓狂な行動なのだろうか?

自問自答したくなるほどの、魚のいなさ加減、沈黙の春なのでしょうか。


あっ。

魚を発見、ついに、姿を見たのは、鯉。ぼやっと、1匹だけで、たたずんでいました。

しかし、背びれの脇が怪我をしており、白く変色して痛々しい。

じっと眺めながら、あの子になにかあげられないかな? とか思ったのですけどね。

麩を買ってきて、あの子の鼻先に投げ落としたら、食べないだろうか。怪我の回復に。

同時に、ああ、鴨川のこの一帯では、釣りなど、とても無理であることを悟りました。


出町には、アーケードの商店街がありました。

野菜、乾物、お茶、衣料品、生活のお店が並んでいます。餃子の王将もありました。

観光色ひとすじのエリアから少し離れることで、京都人の生の声が聴こえてきました。

おばさん「新玉ネギ、今日は100円なんや!?」

おじさん「いつも100円やわ!」

おばさん「ほならちょっと負けてや」

おじさん「負けたら死ぬわ」

おばさん「死なんぐらいに負けたらよろし」

これが、千年都の、本当の会話なんだろうなと、観光客の私は、しみじみ。


天ぷら、の専門の、お店のショウケース。

安くて、とても、おいしそう。これは、みんな、いけるわ、と謳っているような。

海産のネタは、さすがに、値段は張りますが、そこは海なしの京都市街。

それ相応の味はお見せしますぜ、といった格と式、自信と意地が伝わります。

これを買って、鴨川の河原を歩きながらの歩き食いは、さぞ旨かろう。ああ。

行儀の悪いことがしたくなる、出町の商店アーケード。


あちこちウロついたばかりに、またお腹が空いてしまい。

結局、入ってしまったのは、うどん、鯖ずしの、大衆店。

やはり人気店のようで、少々は並んだのですが、相席によってスグ座れました。

注文したのは、きつね丼。卵のかかることない(それは衣笠丼)生粋のきつね丼。

京都では、一般的な食事ですが、出てきたのは、九条ネギの入った仕様700円なり。

若干、観光色はありますが、ひと口を食べて、あああ、ああ。

うまし! うまし! うまし! いやああ、うまい!

上品に出汁の効いた、おあげ、さくっと、ねっとり、味とトロミのからんだ九条ネギ。

ツユのしみたシャリをかっこみながら思ったこと、これは、ハーモニーだ。

バラ肉野菜、焼きそば、きつね丼、、、大衆食でも、観光客を虜にするのが京都?

いや、もしかしたら、京都人がフツーに毎日食べてるものが、おいしいの、かも。


鴨川は、出町から上流は、西へ鴨川(加茂川)、東へ高野川と分かれます。

加茂川を遡りながら、初めて鞍馬山の方向へ分け入っていきました。

次第に、加茂川は渓流の様相になっていったのですが、道が細くて運転も難儀なことに。

最近は、パワースポットとして脚光を浴びているという貴船神社で、遡上を止めました。

こちらも、海外からの観光客の方々が目立ちます。もの凄い人気と、言うべき。

人の切れた一瞬を狙って、名所と呼ばれる石段を、敢えて"上側"から撮ってみました。


貴船神社の崖の傾斜に建つ、張り出しの高館より。

下には、細道を挟んで、渓流の加茂川が見えます。夏は涼しくていいでしょうね。

事実、狭い道沿いには、たくさんの、旅館、割烹、喫茶、土産店さんが並んでいました。

ところで、貴船神社は怨みを晴らす"丑の刻詣で”でも、著名な社であります。

しかし、社務所に「藁人形」が売っているというのは、嘘でした(大笑)

ちゃんと、お賽銭、二礼二拍、一礼、お参りをしてきました。


貴船神社の下の加茂川河岸。

加茂川漁業協同組合の貼り紙に目が行きました。

解禁日の以降、指定の期日にイワナ、と、ニジマスを、放流するそうです。

釣り料金は、5000円、現地での購入の場合は6000円ということでした。

つまりは、釣りをする場合には、ちゃんと、相応の対価を使って楽しみなさい。

これは、ある意味、寝殿造りの"釣り殿"から始まった、遊びとしての"釣り”の文化。

心構え、ルールやマナー、京都はきちんと守っているのかなとも考えました。


加茂川から、鞍馬山を跨ぎ越えることで川筋を東側に変えて、大原の里へ移動。

出町で、上流側で分かれた高野川が、のどかな大原の里山を流れてました。

その水を使っての農作が、春の訪れととともに始まったところでした。

クルマ(軽自動車)があると、煩瑣な京都の街も自由自在で、迅速。

気ままに走り回れることを知りました。しかも、電車やバスを使うより、格安です。

大原は、山あいの集落であり、菜の花がまだ咲いていました。


観光地としては、三千院や寂光院で知られるのが大原。

歌にも唄われるように、♪♪キョウトぉ〜〜、オオハラ、三千回!!!(失礼)

というぐらい、とても人気の高いリピートエリアのひとつであり、私はやっと4回目。

しかし、河原と田畑をウロついたのは初めての事でした。大原にはもうひとつ。

さきほどの出町を終点とする若狭小浜市(福井)との鯖街道がタテに走っているのです。

そこで、以前に、小浜市で購入した水産加工の名店の小桶(小鯛笹ずし用)を持参。

エサ箱としての再利用で、鯖街道の縁を確かめながら、

大原で釣りをしようという目論見もありました。


しかし、高野川の流れのなかでも、まだ魚の姿を見ることもなく。

そもそも、いくら、のどかな大原の里山の里川といえど、自由に竿を出していいものか?

河岸で、心配になってきたこともあり、今日のところは、大原の田畑の見学に勤しもう。

そおいう殊勝な気持ちにもなってきたので、ここはひとつ、育ってきた九条ネギを眺め。

近隣にあった『里の駅』という農協のお店で、溜飲を下げることにしました。

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