2018年8月29日水曜日

ムスコと南紀白浜へ行ってきました!

長男と仕事の都合をあわせて、南紀白浜へ。新幹線&レンタカーで、超のつく速攻旅です!


長男が社会人になって2年目、お互いに忙しくて、なかなか時間があいません。

そこで、お盆の時期をずらして、かねてより懸案の、目的の達成を計ったワケです。

↑懸案とは、こちら、、、田辺湾の南側の岸辺に建つ建造物ホテルK↑

まるで、欧州のお城のようであり、浮かび上がるように見えるのは、

当然、紀伊田辺湾の風情のなかで、浮いてるぐらいの異彩、斬新、奇抜?

これまで、南紀へ釣りに来るたびに、あの建物のなかはどうなっているのか?

そういう私の興味と、たまたま長男の宿泊施設への興味が一致していたワケでして。

題して、南紀の建造物と自然文化遺産の駆け足旅、はじまり〜はじまり〜長い前振り!


速攻旅は、東京を朝6時発の一番のぞみで立ち、新大阪駅でレンタカーを拝借。

目的地を入力したナビは、阪神湾岸線経由を指し示し、握るハンドル、一気に南下。

↑最初の休憩地は、とても奇抜なツインタワー方式の泉大津PA↑

高速道の上下線をまたぐ横断路が築かれており、双方の設備が楽しめる画期的なもの。

大阪湾岸の、午前中からの熱波を浴びながら、よちよちと歩いてみた次第でした。


大阪湾を一望できるという展望ラウンジ。

港湾、倉庫、コンビナート、いやあ、すごいわ、さすが世界屈指の商工業都市の水際。

あぜん、と眺めながら、こういうスーパービュウを高速道路からも提供するこの街。

長男が小さかった頃の、梅田スカイビルに昇った時の驚愕を、つい思い起こしました。

人を驚かせる公共物、こういうのは、関東人には思いつかない発想なのでしょうね。


あっ、大好物だ! そうか、ここは泉州! 

売店に置かれてました大好物、、、しかし先があるため、がまん、帰りに買おう。

以下、関空を横目で拝見、その、たもと、の、巨大病院(国際外来がある!)も拝見。

速攻の、物見遊山の極限ともいえるスピードで、阪和自動車道へ合流。

しかし、シーズンまっただ中という往来の大渋滞にはばまれ、一旦、国道へ避難。


さらに、国道42号線に降りても渋滞は続く。

早朝出のままナニも食べてなかったため、空腹に、渋滞は響く。

ということで、湯浅町でうどん、なぜ、うどんなのかは、ムスコがウィキったところ、

湯浅は、醤油の街、ヤマサのルーツも湯浅にあるとか、そこで、天ぷらうどんを注文。

湯浅のうどん、なるほど、醤油の風味がよく効いており、関西では希有なタイプか?


午後の3時過ぎ、なんとか辿り着いた田辺市で、まずは、マリンリゾートを見学。

その名も、シータイガー、海の虎ですよ。

東京の知人を通じて、こちらの経営者を訪ねて、内外を拝見する算段なのでした。

場所は、田辺湾を、西側に開いた逆C型の形状に例えると、北部の天神崎の内側の位置。

天神崎は、日本の、ナショナルトラスト運動の先駆となったことで知られる岬です。


白地に淡い緑をあしらった瀟洒なマンション、プールつき。

風光明媚な南紀の洋上、田辺の内湾を一望できる、素晴らしいシチュエーションでした。

分譲だけでなく、賃貸による滞在が可能、温泉つき。宿泊施設としても活用できるそう。

温泉といえば、大浴場が日帰り入浴500円というリーズナブルさで、人気のようでした。


シータイガーといえば、船釣り師、マーリン(カジキ)師?のなかでは、

知らないモノは居ないといわれるほどの存在感、マリーナ、停泊地、宿泊地なのだとか。

京都、大阪、神戸、奈良はもとより、関東から訪れる人も多くいるそうです。

投げ釣りしかしない(知らない)私には、ひたすら、はぁああぁっと、口あんぐり。


館内施設を案内いただいた、社長のヤマザキケンジさん。京都出身。

ヤマザキさんは、自動車評論家としてたいへん著名な方だそう。

その類希な才能が洋上にまで波及して、釣りボート、クルーザーの吟味評論へも言及。

田辺と東京を往復しながら、海洋ロマンへいざなう日々ということです。

以上、紹介者のコメントを含めながら、解説。続いて、目的地のKホテルへ。


登場! ついに到達した、南紀白浜ホテルK、第一目標だった、刮目の建造物。

近づけば、はあぁぁあ、見上げて、はぁあぁぁ、っと、声が出てしまう。

既に並んでいた、先客のおクルマたちのなかには、見たことのないおクルマの姿も。

1300ccの「わ」ナンバーは、私たちだけ! なんて素敵な来訪者の、私たち。

ウィキった長男によると、建造費400億円超、1990年代初頭の建立なのだとか。


その本館に辿り着く前には、まるで旧家の馬屋門を巨大化したような城壁が囲う。

じつは、いつもここから中庭を拝見するように、本館を覗き見るに留まっておりました。

長男によれば、使われている橙色の瓦は、北京製で、現在は生産されていない歴史モノ。

建物の保守、維持にも莫大な経費を費やして、営まれているらしいということでした。



海側、つまり、正面玄関の裏手より、仰ぎ見る本館。

1階のレストランを外側から眺めるというシチュエーションになります。

かつての、バブル期とはいえ、よくぞ、田辺湾の岸辺に、これほどまでのお城を。

熱波のなか、芝生の裏庭をよちよち歩きながら、感動と感嘆、汗をぬぐう。


エクステリアにも、作り手たちの趣向、意匠が、随所にちりばめられる。

当初。あの、ウサギのような、、、ウサギなのでしょうけれど、あまりに珍妙な。

と思っていましたが、慣れて、敢えて、本館との兼ね合いとで見れば、溶け込んできて。

つまり、そのトータルな調和として、南紀のお城の姿は帰結しているのでした。


入館いたしましたところ、あああああ、はぁぁあぁあ、と声を漏らしてしまう。

宮廷へ入ったわけですね、これまでのお庭は、インペリアルガーデンだった!

本宮のエントラントに入って、まず思ったこと。

海外へ行くだけが海外旅行ではない! 和歌山県にも、南紀田辺、白浜にも。

欧州を凌ぐような、ヨーロッパは存在し、維持されているのです!

あ、長崎県の大村湾の入り口にも欧州はありますが、それは置いといて、、、。

長男、調べて曰く、大理石の柱1本が、1億円以上だったとか。

つい、換金して物事を考えてしまう日本の小市民的すぎる貧しい発想の私。


お城の本館、5階より見渡した田辺湾。

すぐ眼下の埋立て地(月崎といいます)の護岸が、いつも竿を出していた釣り場。

ガシラ、チャリコ、チヌ(カイズ)が、さくっと釣れた(私にも)好ポイントでした。

その時にふと思ったことですが、お城の賑わいや匂いに、魚たちも反応するのでは?

城下カレイならぬ、城下チヌなんて言葉も出そうな、クルマ横付けの名所、、、。

ああ、すぐに釣りのことしか浮かばない、視野狭窄な発想の私。

つまりは、ああ、釣りしてぇ〜〜〜〜〜。投げてぇ〜〜〜〜〜。

 

↑お城の門前に、梅干し専門店があるのは、ご当地ならでは!

お土産を買おうと入店したところ、1粒5000円という超クラシックモデルにも遭遇。

これは、大阪の友人から聞いたハナシですが、なかには1粒3万円以上もあるとか。

南部(みなべ)秘伝の塩蔵品で、豊臣秀吉時代の戦国モデル、、、うーん。

さすが、噂のドンファンでも知られるご当地の文化の奥深さに、観光客は唸るだけ。


せっかくだからと、名勝、円月岩へまわりこむ。

千畳敷、三段腹、、、そりゃワタシ、自虐、三段壁でした、これらは時間の都合でパス。

正直なところ、アドベンチャーワールドへも行きたいところ、今回は時間の都合でパス。

長男の仕事の関係から、白浜滞在の時間はほんのわずか、トンボ帰りへの時間切迫。


今回、私が、ホテルKに次いで、2番目に行きたかった場所。

『京都大学 白浜水族館』

そして、期待どおりの、素晴らしい魚族、水中動物たちの生活に触れる。↓以下。


あっ、この方のアップ!

いきなり、大好きな方の頬ずりを受けたような気持ちに。

しばらく眺めていると、気がついた点として、三浦半島や房総のこの方とは、

少し、顔つきや体型が異なっているような、、、魚にも地勢や風土が影響するのでは?


デタァァーーーーーーーーーっ!

ゴンちゃんの魚群、しかも大魚群、お見事でございます。

こういう状態に、仕掛けが入っているのか?

それは、どういうことになるのか? 想像を絶する、、、?


キタァァァーーーーーーーっ。また、キタァ。

水中の写真が不鮮明だったため、メニューが代行出演。

よく肥えていらっしゃる姿、、、あああ。

つまり、この水族館、釣り、とりわけ、投げ釣りの好きな研究者や学芸員が多いのか?


と、思わせる、水槽が、これでもかと展示される。

シマイサキ、清掃役のベラ類、タカノハ系も豊富(これらはイソギンチャック対応)

正直に、噂にたがわず、投げ釣りファンは必見、必須ともいうべき魚たち。

こういうのを、中学生や高校生の頃に見たら、天下の難関を目指したくなる!


マダイ、コロダイ、フエフキ、チヌなどを、ゴロゴロと可愛がっている水槽。

つまりは、南紀の海は、こういうことでっせ! と言いたげであり、

だからこそ、南紀の海を、いつまでも、大切に、後世へつなげるために。

という想いがひしひしと伝わり、いたく、感動、感嘆の、京都大学白浜水族館でした。


今回、長男が、ホテルKに次いで、2番目に行きたかった場所。

『南方熊楠記念館』

白浜水族館に隣接した小山、、蝉時雨、スダジイの茂る森を遡っていきました。


私は、正直、この方について、詳しくは知りません。

しかし、本草学、博物誌、民俗学、、、触れた興味や、出会った人たちとの交友の数々。

いやはや、南紀には、とんでもない巨人が誕生して、世界各地へ遊学ののち、

骨をうずめ、研究、探求に至った、、、ことは解りました。

長男は、展示のひとつひとつに足をとめて、見入っておりました。


南方熊楠記念館からの、田辺湾の展望。

対岸に、先出の、マリンリゾート、シータイガーの建物がポツンと見えます。


田辺市街の闘鶏神社を訪れる。

南方熊楠の妻が、宮司の娘さんだったことを知り、縁の?参詣。

熊野古道の世界遺産の認定を受けて、同神社も大きな脚光を浴びているようでした。

境内で、地元小学生の夏休み課題のインタビュウを受けました。


帰り道、、、せっかくだからと、田辺港で上がったカツオをいただく。

新鮮さを活かして、土佐づくりも、炙りは、弱め、生に近く。

うまし! いやあ、やっぱり、暑い季節は、さっぱり、すっきりが、うまし!


高速道、国道42号線は、上りも大渋滞!

ということで、山道経由の迂回、熊野古道経由(どの道も、言わば熊野古道です)

田辺湾に注ぐ会津川を遡っていくと、名勝地、奇絶峡。

夏場ならでは、川遊び、釣りが展開されておりましたが、チラっと見ただけ(残念)


南紀の山中といえば、備長炭、でしょっ。

ということで、備長炭の製作現場、展示館に寄ったのですが、ごめんなさい。

トイレをお借りして、備長炭ソフトクリームを購入。

南紀は、もっと、ゆっくり、時間をかけて来ないと駄目ですね。


海側の道の渋滞をいかに避けるかが、紀伊半島を走る常連の知恵とか。

今度は、有田川の沿岸で見かけた、川遊び、川泳ぎの風景。

なんてキレイな水、ううううっ、泳ぎてえぇぇ〜〜〜。誰だって泳ぎたくなる。

という後ろ髪を引かれる気持ちをかなぐり捨てての、フルスピード。

海南から乗った阪和道は思ったより空いていて、あれよあれよの、新大阪駅でした。

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2018年8月23日木曜日

氷見・富山 ちょい釣りと、川でちょい泳ぎ

金沢帰省から関東へ戻る途中、氷見の海岸と、続く富山県北部の川に、触ってきました。


富山湾の西岸、能登半島の付け根にあたる氷見市の海岸。島尾海岸、雨晴海岸、、、。

松原遠く、乾いた砂浜の広がる海水浴場、海の向こうには立山連峰のシルエットが、、。

思わず竿を伸ばしたくなりましたが、海水浴シーズン中とあってここは自重。

さらには、近づく台風の影響で、横風や白波も気になる状況なのでした。


市街地へと切り返し。

富山県指折りの漁港として知られる氷見港。

漁協の市場をのぞいてみましたら、朝のセリのまっただ中。

階段からその様子を眺めることができる構造になっていました。

ブリの子ども、イサキの子ども、アジ、サワラ、シイラ、富山湾の夏の魚が揃い踏み。


むむっ。

なんだあれは? よーく見つめてみますと、鼻先が切り落とされた巨大魚。

おおお。カジキが横たわっているのでした。なるほどね。

黒潮の分流、対馬海流に乗っていろんな魚がやってくるようです。


ぐぐぐぐーっと、おなか。

そこで、漁協市場に併設された構内の食堂へ入店。

朝定食についてきた汁物は、ツミレ、切り残、ゴボウの入ったアラ汁。

有磯海(ありそうみ)と呼ばれるご当地の名代、タラ汁に似た味噌仕立てでした。

これをすするだけで、おなかが一杯になった感じになれます(私は)


氷見港左岸に広がる親水公園の堤防で、先客氏の姿。

首に巻いた手ぬぐい、盛夏らしい風景だなと見とれていること、しばし。

しかし、どうにも調子はイマイチのようで、やはり風と波の影響なのか。

とても良いポイントに見えるのですが、キスの姿を見かけることなく。


むむっ。

ここはなんだ?

親水公園のすぐ陸地側には浅い池が作られていました。

なかには、ボラの子ども、ハゼの子ども、有象無象の仔魚たちでいっぱい。

看板を読むと、クルマエビの畜養池で、幼体の馴致訓練(じゅんちくんれん)中とか。

馴致=馴化、つまり、クルマエビの赤ちゃんの保育園なのでした。

さすが氷見港、魚介のデパートへのさらなる試みか、いろんな挑戦があるようです。


氷見の海岸線を北上、石川県の七尾市へ向けて走ると、階段状の護岸と公園が。

ここなら、横風も幾分おさまり、波の影響も少ないため、さっそく竿を出しました。

砂地の底に、ところどころ岩根が見え隠れしていて、魚の潜みそうな感じ。

軽く投げて、おそるおそるサビいておりますと、、、、。


ブルっときた。

おおっ。ゾクっときた。よしっ!

これです、この方、この方以上に、夏の主役はいらっしゃるでしょうか?

カツカツ、キューンと走る口のすぼまったあの方と、ブルっときてブルブルするこの方。

サイコーの、太陽の季節を感じる主役に会えました。


氷見の海岸は、景観、たたづまい、触れる風、そそぐ太陽。

なんだか、この世の楽園のような境地に浸っているようでもあり。

砂浜ではない護岸であっても、心地のよいループ状にしつらえられており。

日本列島の、日本海側の、ど真ん中の楽園とは、この境地なのかな、と思ったりもして。

あっち、こっちと、投げて、サビいてみました。


ブルっとくる!

ブルルーンっと、立て続く。

たまたま市販の仕掛けをつけたら、複数で掛かったり。

これはイケナイと、1本針に戻して、投げて、サビいて、ブルっときて、ゾクっとする。

ああ。やっぱり、この方々との出会い、邂逅が、この釣りの精髄、真実ではないかと。

まったく若輩な、青物な私でも、生意気に語ってしまうこの方々との交信なのです。


ブルっときて、ゾクっとする!

病み付きの体感との再会にすっかり満足して、氷見市街へ引き返す。

ふと見つけた黒瓦の祠、ガラス戸でガードされているのは潮風対策でしょうか?

名称を刻む石柱の文字を見て納得、つい一礼いたしました。


氷見市の郊外では、すでに色づいてきた稲穂。

海があり、水田があり、さらに遡れば能登半島の背稜の山々。

つくづく、氷見というところは、楽園なのですね。

それは古くから知られることで万葉の頃には既に、中央から大伴家持が赴任して、

楽園を味わい、日々の心境を、詠んだ。

とにかく、現在への有史を語るには、とても古くからの楽園のようです。


米どころ=越(えつ)の国。

北陸三県と信越の水辺には、サギが多い。水田脇に集まる小魚や貝を狙ってのこと。

海岸につながる小川の河口に、悠然とたたづむアオサギ。

水田や畦道にシラサギ、河川河岸にアオサギ。

人間をあまり恐れないのは、地域の方々の鳥たちへの接し方なのでしょうか。


氷見南ICから南下して、北陸自動車道に合流。

東京へ帰る下り線といういつものルートを北上していると、

右手には、立山連峰の山々、逆光で残雪は見えてはいませんが、くっきりのシルエット。

♬つるぎ、たてやま、くろべは、秋よぉ〜〜〜って、雪ちゃんのコウジ味噌。

↑このCMソングをご存知の方は、きっと、ウンジュウ歳代です、きっと!


富山県北部の、河川と、その河口。

立山のような標高3000mの山から流れる水が、そのまま、日本海へ注ぐ。

つまりは、ほとんどが一直線で、汽水域などなく、淡水の注ぐ海中が汽水域。

猶予も、ためらいもなく、激しく流れ込む、立山、北アルプスの雪解け水、天然水です。

さわると、ゾクっとするほど冷たいのですけどね、今夏は、これから、トライがある!


日本海ですから、夏とはいっても、波涛は激しい。

積み石やテトラにあたって砕けて、シブキをあげています。

近づく台風のこともあり、波裏、風裏に集まってたたずむカモメたちが、いじらしい。

その手前を、冷たい川水が、海へ注ぎ込んでいるという状況を撮ってみました。


こういった、川水と海水の接点には、プランクトンが多数、湧く。

そのプランクトンを食べにくる魚類が、たくさん集まる。

当然、釣りにも、好ポイントの必定であることは、私にも解ります。

厳しい波涛は、山岳の天然水と混じりあうことでの、恵みをもたらせるのです。


しかし、私には、ちと荷が重かった。

仕掛けを投げても、距離がぜんぜん足りないのですね。

川水の勢いよく飛び込む一帯にしか仕掛けが至っておらず。

ゴロゴロとした感触のなかから伝わる交信といえば、ツツツゥーとか、コツコツとか。

極小のマダイの赤ちゃん、グーフにしか、私のエサが注目されてない!

もう少しでも仕掛けが遠くへ行くと、底が砂地になって、あの方々がブルっと、、、。

楽しげな想像を次回への夢につなげて、釣りは、終了。致し方なく。非力の現実。


西日が陰ってきたので、近隣の小さな漁港の堤防を散策。

子どもさんたちは、まだ夏休みとあって、家族連れ、パパさんママさん、大活躍の夕刻。

ヒグラシの鳴く山肌と、隣り合わせの堤防、とても素敵な日本海の夕暮れを堪能。


バケツの獲物は、豆あじ、シマダイの子ども? 

真夏の日本海らしい、対馬海流の申し子たちがひしめきあっていました。

豆あじは、素揚げの二度揚げ、シマダイは味噌汁に入れるそう。

どちらも、うまし! でしょうね。サイコーです。


すっかり陽の落ちた道の駅へ。

午後9時に終了のコンビニと食堂がカップリングという素敵な普請の県境の道の駅。

かつて、松尾芭蕉が艶やかな句を吟じた越中と越後を分ける関の宿場がここです。

日本海をなぞる国道8号線らしい、泣きたくなるような情緒の道の駅でした。


その、道の駅、人気ナンバー1というモツ煮込み定食をいただく。

国道8号線を走るトラッカー、営業マン、ライダー、旅人の常食をいただく。

サイコーや。うまし! うまし! うまし!

おなかがいっぱいになると、次にくる欲求とは? 

ねむし! もうアカン、ねむし! ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ.


コケコッコーーーーーーーーーーーっ。

朝イチから、今夏のトライが、やってまいりました。やってきた次第なのでした。

北アルプスから流れてくる雪解け水が、ダイレクトに日本海に注ぐという河川。

海の水は温かい、対馬海流、暖流や、今夏はさらに酷暑、異常気象が拍車をかける!

対して、立山、北アルプスは容赦しない、いや、冷やさなければならぬという使命感。

自然の摂理ともいうべき、山の神、陸の神の気合いといわんばかりの、水温。

うわぁああああああっと、入っていきました。

頭上の鉄橋を時折、北陸線の1両のディーゼルカーがぎゃあああっと、通り過ぎます。


河川の防水カメラ自撮りの第1号。

流れが一定方向なので、コツをつかめばカンタンではないかな?

とんでもない! 流速、水圧が思ってた以上に強くて、とても安定しない。

かなり離して何枚もシャッターを押してかろうじて写っていた一枚。キツか。


という現実なので、シャッターを、押して押して押しまくっているだけ。

なにも写ってないようですが、中央付近に、ウグイの小さいのが居ます。


こちらにも、中央左側の石の右側に、ウグイが写っているのですが、、、。

山から海までがとても短く、冷たい水温のまま海へそそぐ川、渓流のまま海。

生きている魚たちにも、とても健気(けなげ)な感じ、小さな体格といいますか。

うううううっと、冷たさに我慢すながら泳ぐだけに、伝わるモノは大きく、でした。


左下の石の、さらに左下に。

アユが2尾、かろうじて上半身だけシルエット状態で写ってました。

海から上流がすぐの短い渓流の河川、アユの生き方、立ち回りも、特殊性が。

大きなメスのまわりに、小柄なオスが数尾、、、つまりは、降海する準備の早さ。

いろんな推察を、震えながらめぐらせたのでした。


海に近い渓流の河川を泳ぐ魅力は、川遊びの究極、筆舌尽くし難いもの。

それは、ずっと、日本では高知や徳島、和歌山、三重ぐらいのもの、と思っていました。

しかし、寒さや冷たさに耐える、我慢すれば、もっとフィールドが広がるのですね。

スエットスーツやドライスーツを付ければ、晩秋から初冬の河川でも泳げるとか。

もっと、日本海や、注ぐ河川や河口が知りたくなる、今夏の8月です。

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