そう思ってたのですが、道中いささか緊張気味だった私。
というのも広島駅で、初対面の方とお会いしてのち会食の予定なのでした。
まず新幹線出口で、先に広島入りしていたヒツジ(釣り執事)と合流、そして。
広島市在住の小池勝さんと落ち合ったくだりより、はじまり、はじまり〜〜
暑い、熱いです、広島は、夕刻の雑踏を、赤いユニフォームの方々と並び歩く。
お会いした小池さんのご案内のもと、目指すのは『源蔵本店』というお店。
なんでも、朝飲みオッケー、といっても、もう18時ですから、健全な行動です私たち。
赤服軍団はスタジアムへ、私たちはやや右寄りへと分岐していきまして、、、。
予め、絵に描いていたヒツジから聞いた↑小池勝さんのイメージ、、、想像図。
投げ釣り歴50年、愛犬家、カープの聖地でひとり気を吐くトラ党、筋道を通す。熱血。
18で広島を飛び出し神戸でバーテンに就く、舞い戻ってビール工場に勤めた20代。
まるで浜田省吾さんの唄に出てきそうな、エネルギッシュ無頼風の青春像の延長線、、
で、すでにおおいに盛り上がっている『源蔵』に割って入れていただき、乾杯!
一杯いただきましたところで、ひと息つき。小池さん、イメージが違うではないですか!
気さくで、やさしい、面白い、、、ごめんなさい、真実の絵画は↓後半に描きました。
お店も、ざっくばらん、うまし! 駅前食堂の活気と狂騒、サイコーでございました。
コケコッコォォォーーーーーーーーーッっっ!!!
やってしまった感いっぱいの朝、前夜は解かれた緊張ゆえの前後不覚、申し訳ない朝。
びびり、おそるおそる窓の外を見ると山、牛田山と言うそう。広島駅の北側。
しかし、広島も訪れるたびに、高い建物が増えてきているような、、、。
小池さん、昨夜、悪い印象でなかったかしら、、、? 呑んだ翌朝の常套、猛省、、
お迎えに来ていただいた小池さんは、ケロっとされていて、ヨカッタ。オトナ、、だ。
助手席にお邪魔、後部シートのヒツジとともに、レッツゴーfishingなのでした。
行き先は、こちらから敢えてお願いした"広島らしい"瀬戸内海情緒いっぱいの場所。
小池さん行きつけのお店でエサを購入、えっ、石ゴカイ(ジャリメ)だけですか?
ヒツジが慌てて青虫(アオイソメ)追加を願い出る。私が不器用なもので、青虫がいい。
ちなみに、お店は気持ちのいい海辺に建てられており、ここでソク釣りができそう、、。
その海辺風景も、帰りに出てきます。
目指したのは、広島湾に浮かぶ江田島。
フェリーを待つあいだ、ふたり、なにをしてるかと申しますと。
鉄ヲタクのヒツジのリクエスト「呉線の電車の通過が見たい!」の付き合い。
始まったぞ、、、そういえば、昨夜の広島駅で「瑞風」を見たと騒いでいた。
呉線の跨線橋から眺める江田島、手前に横たわる瀬戸と行き交うフェリーの姿。
瀬戸内海の朝風が気持ちよく、広島市街のほんの庭先に、こんな素敵な場所が。
数分間のフェリーで渡ったのち、江田島のだいたいの輪郭を把握、、難しい。
江田島へは現在、橋も架かっていますが、各所からのフェリーも健在。
複雑な地形の島は、そのまま自然の要害としての役目を持ち、積み重なった歴史の数々。
そのひとつ、かつての海軍兵学校。現在、海上自衛隊の中枢的な術科学校に。
まわりの商店、家々も、海軍の街の名残があって、どこか横須賀の路地裏を見るよう。
あ、横須賀といえば、黒ヒツジとおされヒツジ、今日はうみかぜ公園かな?
なあんて、思ってもみない、、いえ、ちょっとは思い出す、軍港の風景かな。それが旅。
最初の竿だしは、堤防から。私、正直に、防波堤が好きなのですとリクエスト。
なら手始めは高くはない足場、投げやすい、取り込みやすい。と、、、さらに。
「マコ様のために頭の電線を取り払っておきました」と仰る小池さん。やるね。
直後、先客の残したらしいゴミをしっかり拾って用意した袋に入れてました。さすが。
加えてちょっと嬉しそうなのは、また違うゴミを拾ったところ1000円も拾ったから。
釣り場に落ちているのは、不要品だけではないことを証明してみせた大ベテランの笑み。
エンタメ性溢れるナイスミドルを、投げ釣りのエスコート役にしてしまった、、、。
でも、小池さんを、あまり持ち上げると、照れて無口に。自称「隠れ人見知り」
釣って、書く、撮る、撮られる、語る、、子どもたちに釣りを教える、、、、。
投げ釣りクラブ活動、新聞、雑誌、テレビ、釣り教室、講演、メーカーテスター、
お忙氏を示す小池さんのクーラー。
すべて、広島の投げ釣りを広島の先輩から受け継いできた人国記かも、と、ヒツジ。
釣り場を、ちいさな港の、さらに港内に移動。養殖牡蠣の水揚げ場、加工場とか。
牡蠣剥きによって出てくる、水分や身切れ部分が港内に流されます。
海のミルクとも呼ばれる牡蠣ですから、それを魚たちは見逃しませんね。
小池さんの好きな、秘密の園、、、秘密でもない、、、とっておきポイントのひとつ。
港内に置かれた牡蠣の稚種をつける養殖棚の垣群、、ホタテガイの殻を使うのですね。
これを、決めた場所に吊るしておくことで始まる、牡蠣のはじまり、奥が深いのです。
ポイント、明解、明確に、いいアタリ、、ありゃっ、ギザミかあっと、小池さん。
でも、私、自称ベラの女王としましては、青さま、好きでございます。体格、よしっ!
ブルっときた、ゾクっときました、しかし呑まれてました、、でも、うれしか!
牡蠣に育てられているらしいこの顔を見ることができて、高揚、and安堵。
小池さんにきたブルっ、は、グっと大きかった。ボディの白い部分に赤みがかかる。
とりあえず、本命のブルル様たちの御顔を拝見したことで、納得、次に、移動しました。
もうこれ以上、申し上げようのない瀬戸内海のなぎさに来ました。
砂の色、水の色、、、深さが変わるに従い、蒼いが濃くなっていくような。
つまり、これは、投げなさい、ここに投げんさいと、いざなっているような?
勝手な想像ばかりがふくらむ、もうこれ以上、申し上げようのないなぎさ。
こんな場所が、政令都市のすぐ先にあるという広島市。
東京だと、内房、、三浦ぐらいかな、なんて、比べることではないのですが、、、。
釣りには、少々早かったのか、藻が掛かってくるのを外しながら淡々と。
夏になったら、、シュノーケルで、泳ぐキスの群れを見てみたい。
物心がついた頃から水で遊ぶ。
父親の持っていた和船での船遊びも忘れられないと話す小池さん。
発見の感動、よろこびを、子どもたちに伝えたい、より多くの人へ。
小池さんの物静かな釣りの姿から、ジワジワと感じてまいりまして、、、。
途中、小池さんのお知り合いが見えて、ちょっぴり賑やかにもなり。
それでも、まるで夢でも見ているような気分で時間が過ぎてゆき、気がつくとお昼。
次ぎにゆくか、、、それとも、、、どうしよう、、、迷ってしまう、とりあえず。
近くの、うどん屋さんへ。肉うどん、and ちらし寿司。
しっかり出汁の効いたうどんに、甘いシャリ、錦糸卵は合いますね。うまし!
ここに住んだら一気に体重が増えそう、、、おこのみやきもありますし、、、。
と、お昼をただいたところで、少し早いですが、市内へ戻ることに。
帰りはフェリーを使わずに、橋を渡るドライブコースをとってくれた小池さん。
せっかくですからと、帰りながらビューポイント経由になった次第であります。
急潮で有名な音戸の瀬戸にて、左右の指差し確認を、、、海の銀座ですからね。
安全を確かめて、渡ろうという、、、ほんと、渡し船が現役でした。
瀬戸に浮かんだ渡し場から手を振ると、対岸にいた小舟がやってくる。
渡し賃100円を払って、小舟に乗船、自転車、小型バイクも可能らしい。
橋が架かってはいても、地元の方々の足は、どっこい生きているのでした。
その音戸の瀬戸の渡船のあいでに、小池さんはクルマを運転して橋を渡り対岸に移動。
まるで、至れり尽くせりの、広島観光の様相を呈してきた次第なのでした。
広島、ビューポイント、その2は、白い島。
遠目からでは、はてあれは一体なんなら?(なんですか?)近づいても、、?
解説、小池ボランティアガイド「海外から運んできた塩を積んであるんです」
たまげました、さすが瀬戸内海、塩長者の島、目を凝らすと白い山の頂上にブルトーザ。
広島、ビューポイント、その3は、呉港。
艦船、潜水艦、、凄い、横須賀よりも近くで見ることができました。
ここで映画『仁義なき戦い』の主人公について、小池ガイドのたいへん興味深いお話を伺っていたところで、ヒツジがレンガ倉庫の話でちゃちゃを入れてしまい遮ってしまう。
それは、小池さんしか知らない仁義なき、、、秘話だったのに、、、。
ヒツジを厳しく叱っておきましたので、また今度続きのお話を聞かせてください。
朝。エサを買った釣具店の駐車場の脇が、こういう砂浜なのでした。
ここでも、じゅうぶん釣りができる、実際、釣れるそうですよ。
残ったエサを砂浜に戻して、その上から濡れた海藻をかける小池さん。これでイソメはできるだけ生き延びることができるし、潮がさせば魚たちのエサにもなる。
広島市内へ戻りました。
ということで、小池さんの絵を描き直してみました。前筆を撤回します。
お世辞でなく、ほんと、こういうタッチになってくるお人柄でした。
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小池さんに、広島駅前で下ろしていただき、私とヒツジは市電へ。
平日でしたが、電車を待つ方々のほとんどが、外国からのお客さんでした。
向かった先は、言わずものがな、、、ヒツジは縁あって長崎市にも住んでいたこともあり、広島、長崎、、、訪れると、一礼一巡してこないと落ち着かないのだとか。
新緑の芽吹いた公園を抜けて、地元小学生の歌声を聴きながら歩く遅い午後。
ふと、目についたのは、斬新モダンなビル、その名も折り鶴タワー。
入場料にはうっとなりましたが、せっかく来たのだからと後に引かず入場。
折り鶴を折り、手をあわせて、、さらに突然、ふと頭に浮かんだのは、西城秀樹さん。
ああ、あの方も、はやくも1年が、、、、いろんな想いめぐった広島の空。
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