2013年8月24日土曜日
真夏の土佐日記3 四万十川彷徨
コケコッコーーーーーーーー!!!!!!!!
私の干支は酉年ではありませんが、なぜか今日も叫びたくなった。車中で目を醒ましてふたたび走り出す。今日3日目は帰京の徒もあるため、高速道路に近づきながら釣りをしていこうと算段。
国道56号線ぞいの土佐佐賀という街の港。カツオ漁の盛んな土地らしく、大きな港湾。
人体文字にて、高知のKを体現。意味はありません。この日もうだるように暑くなったので意味もなくやってみただけ。
意味もなく、やってみる。高知らしいおおらかさが私に浸透してきたか。
ドカーンと掛かってきた阪神タイガース。でかい。特大ホーマーです。タイガースにも欲しいな黒潮打線。身もぷりぷりしていて実においしそうですが、針掛かりが浅いために、逃がしてあげる。
佐賀の港ではトラギス三昧。これで辞しまして四万十川に入りました。
窪川から上流へ遡ってみたところ、案外、川筋は普通なのですね。
山、河岸段丘、扇状地、沢とよどみが交互に繰り返される。でも、これが素敵。
暑さは最高潮に達して、渇水気味の川には、あまり魚は見えませんでした。
河岸の水田の風景は素晴らしい!!!
草いきれ、稲穂の匂いがたちこめて、真夏の情感が身体を揺さぶります。
暑い、あつし! とにかく。
流れをくだっていき、沈下橋を発見。四万十川のよく登場してくる景色でしょうか。流れを覗き込むと、大きな石に身体をあてるようにしてコケを食む鮎たちのきらめく姿が見えました。
今年はあまりの暑さで成長が遅れているとか。確かに8月下旬にしては、みんな小さな鮎ばかりでした。
短い竿を伸ばしてみたところ、橋脚の影になったところで玉ウキが動きます。
針によく掛かったハヤ(のような魚)薄いオレンジがかかっているのは婚姻色でしょうか。四万十川には、本州ではなかなかお目にかかれない魚たちが多いそうです。
海と川、双方で釣りのできたこともあり、溜飲のさがった想い。ボチボチと空港に向かって戻ることにしました。
四万十町中央ICの近くには道の駅が賑わっていました。それこそ青森からでも高速道路が直通になった時代。長期休暇を使えばロングランなど当たり前の時代。
高知県の西と南の突端部で、東北、関東一円、京阪神のナンバーがたくさん走っている。昨年公開された映画「あなたへ」の主人公ではありませんが、車中泊族のひとつのすみかが道の駅。
今回の旅はいちばんそこを強く感じました。と同時に、この真夏のさ中に丸3日間、まったくお風呂に入っていないことに気がつく私。信じがたい。なんてヤツ私。
釣りの持つ魔性の魅力とも申しましょうか。釣りにのめり込むと寝食を忘れるぐらいの、放浪、彷徨、流浪? 寝床はクルマ? 防波堤? 河岸?
ドロドロの状態で密閉された航空機に搭乗したら、想像すら恐ろしい。
道の駅で運よく近在の「日帰り湯」を聞いて、3日分の汗と垢を落とした次第でして。
レンタカーを返却して、便を待つ夕刻の高知龍馬空港の待ち合いロビー。
テレビを漫然と眺めていると、この3日間のことが、まるで夢のように思われてきました。
最終案内とともに、真夏の土佐日記3日間、全巻の終わりであります。また来たい!!!
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