仕事を終えた足で、上野駅から「かがやき」に乗る。
石川県は、ヒツジ=釣り執事の田舎なので、金沢からはクルマで北上。
いつもどおりの道の駅での車中泊。強行にはすっかり慣れた私。
コケコッコーーーーーーーーーーーーーーーーーッ。
朝です、クルマはいつの間にか移動しており、目の前を汽車が走っていく。
川の鉄橋のたもとに居たのでした。
川のなかをコイが泳いでいました。
ン? コイではない。
「カワダイやね」とヒツジがポツリ。
カワダイ?
クロダイですね、川を遡上してきたチヌ。
この状態のクロダイは、エサを落としても、完全に無視してくれるそうです。素敵。
あいにく、天候がよろしくない。
でもツユクサに雨のしずくが美しく、ひんやりの夏の朝。
ドライブモードになりました。
能登の内浦側を突端に向けて走る。
ボラ待ち櫓(やぐら)を発見。
ボラの群泳をずっと見張りながら待って網を上げる原始的な漁法。
見張り役は、村の年長、名誉職とか。
能登線の廃線跡。
ちょっと前まで、能登半島は、輪島市、珠洲市の蛸島まで汽車が走ってました。
過疎とクルマ社会の伸張に耐えきれず、廃線に。
こうして、線路のないホームと駅舎だけが、取り残されていました。
内浦側の象徴的な景勝地、見付島。
通称、軍艦島ですね。長崎市の軍艦島(端島)に対して、自然の造形美。
能登半島の突端部、禄剛崎灯台下の食堂でサンドイッチを食べる。
キュウリ、トマト、パン、、、、みな地産地消の能登でした。うまし!
禄剛崎灯台。
天気がよければ、佐渡島も見渡せる好景なのだとか。
雨が落ちてきたりで、観光客もまばら。
灯台の東屋に置かれていたメモリアルノート。
まこぶさ食堂の訪問を記しました。
能登の外浦側にまわりこみ、町野川の河口、大川浜。
おじいちゃんに連れられて、坊やが投げ釣りをしていました。
クーラーボックスの中身を拝見。
シロギスがポツポツと釣れていました。
町野川を少し遡ったところに建つ時國家。
壇ノ浦で破れて敗走した平家の貴人の屋敷。豪快でした。国宝ですし。
下時國家、上時國家と、2棟が連なっておりましたが、
近隣にまた現代の豪邸があり、その表札も「時國」さんでした。
平家の栄華が、まだ奥能登には残っているのでした。
曽々木海岸の窓岩。
穴が開いているのが、窓。
能登外浦の、定番的な景勝地とヒツジ。
独特な祇園をかつぐ奥能登の祭り。
夜には灯りがともって、異国情緒もあって幻想的なのだとか。
ポツポツと雨が落ちてきて、祭りのみなさんには気の毒。
白米千枚田に来ました。棚田ですね。
「ガイドさーん、数えたら999枚しかないよ」
と、自分の足元が一枚だった、、、、、これはヒツジから聞いた、
石川県民50年来の使い古されたギャグとか。
輪島市内で見かけた、お店? なんだコレは?
一般の民家のようでした。気になるお家です。
ちょっぴり山のほうへ入ると、農村部。
小学校の廃校跡がありました。
日帰り入浴のできる施設で湯浴み。
ふたたび道の駅にて逗留。まわりは、そんなスタイルのクルマがかなり居ました。
埼玉県のナンバーが目立ちます。
「上信越道が出来てから、能登半島は関東のクルマが増えた」とヒツジ。
カーナビを、滅多に見ないTVにして夜更けまで。夏休みです。
コケコッコーーーーーーーーーーーッ、その2。
晴れたので、輪島港近くの鴨の浦の港で投げる。
朝からムシムシと、日本海側らしいフェーン現象の大気に包まれました。
へんなアタリ。
グビグビと、首を振るような引き。
クジメでした。アイナメの仲間。
昨日まで荒れていたので、少し水温が下がったのかなとヒツジ。
釣りは、暑いので、ほどほどに。ドライブモードへ。
輪島市内で購入したおせんべい。魚醤の一種いしるの味。
なるほどね、味はまあまあ、でした。
晴れた海蝕崖の高台より。
沖合にポツポツと浮かぶのが七ツ島。
いちばん右端が、人の住む海女・海士の島「舳倉島」
ヒツジは、中1の夏、単独この島へ汽船で渡り、物凄い衝撃を受けたとか。
輪島の港から約50㎞の沖合です。
眼下は、切り立つ荒磯。
シーズンになると、イシダイを釣る人たちの姿もあるそう。
上大沢、大沢の集落。
私は一度も見たことがないのですが、連続ドラマで有名になったとか。
防風のための「間垣」で家屋を守る暮らしの知恵。
竹の種類はいろいろあり、能登の外浦の典型的な風景とか。
冬の北西風から家を守るために、穏やかな夏に間垣を整備。
ここでは、ニガ竹(ササ)が使われていました。
能登半島には、小さな川がたくさん流れこんでいます。
大沢集落から少し山に入った男女滝。
二本の流れが下で交わって流れています。
写真が、観光パンフっぽくなってきました笑。
こちらは、桶滝。
上のほうにある一枚岩の真ん中に穴が開いて落ちるから桶滝。
なるほどね。
ところで、川を辿ってどこかで水遊びをしようと思っていたのですが、
水量があまりに少なくて、断念。
滝の近くで見つけたでんでん虫。
最近、おめにかかってないなあとしみじみ。
上大沢の集落に戻ると、大きなロケバスが2台。
ン? ドラマの収録か、、、。
お笑い芸人ふたりが地元の漁師の船に乗って漁修行をする、、、、な番組のようでした。
半島の稜線を一気に超えて、またまた内浦側へ。
恋路海岸、、、、、その昔、アンノン族の聖地とまで言われた海岸も人影まばら。
小さな子どもが、恋人の鐘をカーンと鳴らして、カップルを驚かせていました。
九十九湾(つくもわん)で見かけた舟屋のある家屋。
丹後半島の伊根と同じく、リアス地形の内海ならではの住宅スタイル。
日没前、鏡のような内海でひと振り。
シーンとした湖のような水面に、ジュボっとオモリの音だけ響く。
ヒイラギが1尾釣れたのみ。
日帰り入浴に向かい、道の駅で早めの就寝、、、、うそ、、、、夜更かし。
コケコッコーーーーーーーッ。その3。
今回の能登行きには、テーマがありました。
シュノーケリング入門。
ほんとは、キレイな川で、、、と思ったのですが、能登には適当な川が見当たらず。
内浦の入り江の浅瀬に、午前中から入りました。
水中メガネにシュノーケルをくわえて、顔をつけることから開始。
次第に身体を浮かして、顔をつけたまま、息が出来るようになりました。
見かけた魚たち。
キュウセンのオスとメス、シロギス、ウミタナゴ、クロダイ、シマダイ。
さすが能登、自然の水族館、
どの魚も異邦者に好奇心で近づいてきて、一定の距離を保って逃げていかない。
こちらが手を出さなければ、魚たちは逃げない。
慣れてくるにしたがい、ずっと浮かんでいたい光景でした。
浜あがりをして、ペットボトルの真水で海水を落とす。
日帰り入浴で着替えたあと、汽水の川で軽く振りました。
警報機がなると、シルシルカタカタ、汽車がやってきます。のどかな里山。
ただ汽車には、いろんなアニメが描かれていて、稲穂の風景にはちょっと場違いな?
プルっ、プルプルプル。
釣りのほうは、マハゼが掛かってきました。いい感じです。
一方、ヒツジといえば、汽車ばかり撮っています。
子どもの頃によく乗ったという七尾線は、いま第3セクターの、のと鉄道。
時々、ため息を吐いたりしながら、汽車が来ると反応して走っていくヒツジ。
夜、河岸でそろそろ釣りを止めようかとなったところ、、、、。
玉網を持って現れたオジサン。夢中になってなにかを掬っています。
獲れていたのは、グーフ。
ヒガンフグのようですね。そうか、グーフが私のハリスをぎたぎたに、、、。
オジサンは無我夢中、私らは意気消沈。
コンビニの駐車場で、眠ることにしました。
コケコッコーーーーーーーーーーッ。最終日の朝。
なるべく金沢に近いほうがいいと考えて、羽咋市まで戻る。
大相撲好きのヒツジが、前々から行ってみたかったという唐戸山相撲場。
約2000年の歴史があるという日本で最古の相撲場だそうです。
森が囲んだ、すりばち状斜面の中央が土俵とか。
厳しい照りつけを避けて、羽咋川の橋下で竿を出す。
陽射しさえ遮れば、海風がほどよく抜けて心地いい。
潮がさしてくると、大きなスズキが3尾、4尾と悠然と遡っていくのが見えました。
アオイソメをそのまま投げてやっても、完全に無視。意にも介さない。素敵です。
羽咋川でも主役は、マハゼ。
これから秋にかけて、日を追って大きくなるであろうマハゼ。
しばらく眺めては、川へ返したりしました。
淡々と過ごした能登半島での水辺、里山でしたが、シュノケーリングにも入門。
充実の夏休みになりました。
8月31日になって、夏の日記帳をまとめ書きした記憶を思いだしつつ、、、、。
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