待ちに待った夏休み。高知へ。夏は3年ぶり、待ちに待った夏休み。
今回は、まず仁淀川。
仁淀川で泳ぐことが2番目の目的でした。
で、1番目とは?
後述しますが、とにかく、現れた仁淀川の姿に圧倒されること、しばし。
ああ、憧れだった仁淀川や。
沈下橋を発見。
沈下橋は、川遊びのための好ポイント。
橋詰が低いため、河岸に降りていけるのです。
ワシワシワシとクマゼミ。ミーンミンミンミーとミンミンゼミ。
ツクツクボウシも負けてはいない。ニイニイゼミが高い周波を放っています。
めきめきと気温は上昇、照りつけられて地表が暑くなってきました。
ああ、仁淀川や。
天国、極楽、この世の楽園。
安易なコトバですが、ここは安易なコトバでいいのだと。
仁淀ブルー。あまりに有名になってしまいましたが、これが仁淀ブルーなのか。
無我夢中、自我亡失、聞きしに勝る仁淀ブルー。
エビちゃん。
地元の少年(伊野町の高校球児)が網取りしたエビちゃん。
テナガエビのメスとか。
石をどかすと、現れるのでした。
どのエビちゃんも、ビックリしてました。
うわっ。
水辺にパープルのみみずが伸びていました。
地元では、カンタロウミミズ。
美しい、つやつやと輝く紫の伸縮。
伊野町の高校球児の父親がぽそっと教えてくれました。
「ウナギを釣るには最高のエサやき」
戻ってから調べたところ、シーボルトミミズとも呼ばれているとか。
長崎にいたシーボルトさんもとても感動したようです。
うわっ。
伊野町の高校球児に大アクシデント。
サンダルの底を棘が貫いてしまった。棘ごと魚がくっついてる!!!
棘は貫通したうえに彼の親指に刺さってました。
狼狽する高校球児の父親。
持っていたクスリと絆創膏で応急処置をしましたが、同行のヒツジ(釣り執事)によれば、ギギ・ギバチの仲間とか。
「ま、川のゴンちゃんやね」
ということですが、おそろしかあ。
こぎゃん魚がおっとね。さすが仁淀ブルー。
自然の美しさと裏腹の危険が川遊びにはあるようです。
でも、絶滅が心配されている魚だそう。
川から上がったところで。
河岸の食堂にて仁淀川の鮎をいただく。
いやあ、聞きしに勝る芳香とほのかな苦み。
私の故郷にも、荒川の鮎がありますが、この鮎は違う。
うまし! うまし! うまし!
同時にいただいた、うどん。
左下の青菜に気持ちが集中しました。
サクっとした歯ごたえがあり、ヌメリがある。
名前を聞いてみたところ、女将さんがいきなりの問いにド忘れの模様。
それでも「スタミナのつく野菜なんですよ」
らしい、です。うまし! 後述あり。
仁淀川を遡る。
迫り来る四国山地の険しいこと。
道幅は狭まって、カーブに次ぐカーブ。きつか、きびしか、けわしか。
四国の中央部を東西でさえぎる山地はハンパでなかった。
ガス給油で立ち寄ったスタンドで撮った里山の風景。
ひと山を越えて、川は、四万十川の上流だったようです(ゆすはら町)
さらに、ひと山を越える。
ヒツジもさしものカーブの連続に辟易してきた様子。
クルマを停めたドライブインは県境を越えて愛媛県でした。
ちゃんぽんを頼むヒツジ。
なんでも、愛媛県の西部域は、フェリーを通じての長崎とのつながり。
定期便トラックの運転手さんによってちゃんぽんが伝わり、
ちゃんぽんは、地域新興の名物として広がっているとのこと(本場は八幡浜)
うまし! うまし! うまし!
ほんのこつ、愛媛で、長崎たいね!
日本列島の、食のつながりに、感動せずにおれません。
道の駅で車中泊。
起きて、海辺へ出ました。
四国の南西端、柏島でした。
3年前に来た時よりも、ますます人が増えていました。
駐車場、沿道は、京阪神や中京、さらに関東からのクルマたちでいっぱい。
物凄い人気の海水浴場なのです。
近くまで高速道路が出来ると、こうなることは致し方ないことですが、、、。
朝7時前。
一番乗りでいきました。
どんな海水浴場でも、ここがキモ。魚を見るには。水中観察の真骨頂のような。
うわっ。
どえりゃあ種類の魚たちが私の侵入にタマげています。
私こそタマげた。タマげた順番で列記しますと。
ミノカサゴ、カサゴ、カワハギ、オヤビッチャ、ルリスズメ、クマノミ、メジナ、イスズミ、ニシキベラ、ベラ、キュウセン、トラギス(全身タイガース)、平べったいアジ、ダツ、ボラ、、、もっとたくさんいたが名前解らず。
ここは、水族館か!
川も凄いが、海も凄い。
海水浴場に、顔をつけただけで、多彩な魚たちとの同化。
高知の計り知れぬ実力に、ひたすら漂う。
泳いで、腹が減り、弁当。
これが、うまし! うまし! うまし!
321弁当(サニー弁当)と呼ばれているそう。
フツーの幕の内なのですが、南西部(大月町)の主婦たちが集まって作る母さん弁当。
なんでも、海水浴、ダイバー、ツーリングライダー、釣り師たちには、必食らしい。
納得しました。うまし!
潮水を身体につけたまま。
遂に、今回の高知行きの1番目の目的へ辿り着きました。
小さな川、それも短い。
3年前の夏、私とヒツジはこの川で、子どもたちと、見守るおばあちゃんに会いました。
おばあちゃんには、広島から孫たちを連れて帰省していた娘さんも一緒にいました。
孫たちが嬌声をあげながらながらの、飛び込みや水潜り。
ヒツジも辛抱たまらず潜ったのですが、顔を上げたときの一言が忘れられない。
「この川は、イケる。いろいろ居る」
なんでも、ゴリやエビちゃんの種類が豊富なのだそう。
これだけ種類の居る川は、日本全国、そう多くはないとのこと。
淵を泳いでみて、納得。
ゴリには、いろんなスタイルが居るのですね。
石の壁にお腹をくっつけて佇むゴリの数々。
鮎たちがしきりに身体をぶつけて、コケを食んでいます。
見ていて、飽きない、つくづく。
川から上がり、中村まで戻りました。
四万十川の河口にて、ちこっとだけ釣りをしようということに。
ところが、物凄い暑さ。竿を出しただけで、息も、たえだえに。
汗が滝のように顔面を流れます。
夕刻になっても気温は下がることなく、風のない夕凪の窒息感?
やれん! 耐えられん!
コツンとアタリがあり、クロダイの子ども。
いえ、ヒレに黄味のあるキビレでした。
これは、これで、美しいのですが、感動も湧かない暑さ、耐え難さ。
釣りは、この1投だけで、ソクお片づけ。
クルマに逃げ戻り、エアコン全開で、ほっとする。
翌朝、また泳ぐ。
四万十川の本流にて。朝からギンギラと気温があがり、泳ぐしかない。
流れに身体をつけていれば、なんとかしのげるほどの、熱波。
頭には、水をかけて過ごしていました。
四万十川のゴリちゃん。
ヒツジが手づかみでつかまえました。
「年々、ゴリの種類や数が少なくなってきている」とヒツジは言います。
遠く、離れているからこそ、気がつくことかもしれません。
四万十の 清き流れを 忘れめや 上林 暁(ご当地出身の小説家)
川遊びでいちばん注意しているところ。
農作物を守るために張られた電圧線。
猪や鹿からの被害を守るための電線です。
触れると、ポン!っというぐらいの衝撃だそうですが、身体が濡れていると大変。
狭い河岸の道などでは、とくに注意しています。
高知の山間の傾斜でよく見かけた青菜。
茗荷のようで、しかし葉には厚みがあり、不思議なカタチ。
↑前出のうどんに入っていた青菜は、これ、、なの?
海岸線と山の中を、縫うように走る土佐くろしお鉄道。
停車した駅では、だれも降りない、だれも乗らない。
軽やかなエンジン音だけ残して、走り去っていきました。
聞こえてくるのは、セミの声だけ、、、、ああ、夏休み。
夕刻、再び戻ってきた仁淀川の河口。
やはり、せっかくだからと、竿を出してみることに。
ひたひたと潮が満ちてきて、期待はありましたが、いかんせん、今夜も暑い。
水はキレイなので、いざという時には、泳げばいいか。
エサを上げてみたら掛かっていた。
サギ? ダイミョウサギとかいう魚。
関東では、房総や伊豆で掛かるので、たぶん南方系?
やはり、エサを上げてみたら掛かっていたクロダイの子ども。
針を飲まれていたので、氷詰め。
持ち帰ることにしました。
昼間の泳ぎ疲れ。
また、ほんのちょっぴり風も吹いたので横倒し。
暮れてきた仁淀川の河岸で眠るしあわせよ。
ところが、いきなり鳴った雷、光る雷鳴。
あわてて車中へ避難。
頃合いを見計らい、そそくさと後片付けをしました。
釣りは、これでオシマイ。
最終日。
もう一度仁淀川の沈下橋で泳いだあと、高知市街へ戻る。
伊野町付近で、市電とすれ違いました。運転士はお嬢さん。
カメラを向けたら、ぺこりとお辞儀してくれました。
凄すぎる高知。
野生の色の濃い、山、川、海があり、便利な足の市電まで走っている!
充実の夏休みになりました。
↓なお、3年前の高知の夏珍道中はこちらもご覧ください↓
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