2016年9月17日土曜日

秋山郷・切明の川湯で、泳ぐ?

まだ暑い。鬱陶しい。近くに川泳ぎと、温泉の川原はないものか? ありました!


秋山郷の切明温泉。

知りませんでした。面目ない。なさけなか。です。

苗場山、鳥甲山、あっそう、谷山岳の並びなの?

榛名山と赤城山を見ながら育った私に、谷川連峰は、さらに奥地の、大好きな山の壁。

近いので、麓までは、どんだけ通ったことか!

でも、知らなかった、秋山郷の切明温泉。

秋山郷とは、苗場山と鳥甲山に挟まれた、峡谷の集落たちなのでした。

あの、山壁のむこうの西側の真相とは、こうだったのか!!!

山壁に遮られてきた、南側にいる関東人のわたし、知らんかった!


ここが注目されたのは、1970年代に湧き起った「秘境」「秘湯」ブームだったとか。

フツーの旅では飽き足らなった世代の人たちが、より深く、日本の深層を追い求めた。

秘境とか、秘湯とか、つき詰めると、狭い日本列島は、スグ窮地に立ちます。

行けるか? 行けないか?

そのなかで、東京から近く、誰でも行ける秋山郷は、注目されたようですね。

あ、釣り、こそ、そうらしいです。

誰でも憧れのイワナを釣ることができる!!!

東京から、前夜より出かける釣りポイントだったとのことですが。

↑以上、運転手のヒツジ(釣り執事)からの、聞き書き、といたしまして。

そして当時の注目の一番の理由は、川原に湧くお湯、川湯だったそうです。


河岸には、村営の温泉施設。

スコップをお借りして、森の杣道を歩く。

ところで、わたしは、すでに戦闘モードやんけ(改めて、写された写真を見ると)

足跡によるヌメヌメした泥路を進むこと。


歩くこと約3分で、開けた川原へ出ました。

いい感じです。キレイな水がちゅるちゅる流れている川原です。

幼少の頃、よく連れていって貰った荒川、

長瀞から支流の、秩父の奥の川なども、みな、こんな感じの流れでした。

ただ、ひとつ違っていたのは、、、、。

この川原には、お湯が湧き出ていたことなのです(奥様は魔女のノリでよろしく)


スコップで、砂利を掘る。

砂利を掘ったら、その砂利で土手を作り、冷たい沢の水からガードを固める。

作業は、まるで、町内のドブさらいと、一緒でしたわ。

一服しながら、しばらく足湯、湯水の高まりを納得。

確かに、こんな体験はなかなか出来ないですね。

湧く泉は50度以上なので、快楽が、次第には我慢になってくるのでした。


いい、あんべえ、だあ。

となったところで、うつ伏せで全身を浸しました。

川の奥底からコンコンと湧いてくる、熱い湯。

川水やお湯、そして、土の成分の臭いがむせ返ってきます。

上体を、伏せたり起こしたり、サイコー、極楽や。

カラスの行水と言われてきたわたくしですが、

外気温と川水による「冷却」で、なんぼでも、いけるがな。

素晴らしい!!!


↑川湯のつくり方で解ったこと。

昨年9月の、和歌山の川湯(熊野川支流)で知ったことを合わせて鑑みまして。

掘った湯船(堀り穴)は、底から、コンコンと熱い湯が出てくる。

そこを、調節するために、上流側には、つねに、川水調節の取水を作っておく。

適当な大きさの石を、置いたり、外したり。

で、カラダもゆだったことで、やってみようとしたこと、イラストにて↓



水中散歩。水中遊泳。

ところが、ここの川水の冷たさといったら!!!

三国峠の、そのまた西側の峠を越えた峡谷の川。

熊野川とは、ぜんぜん違うぞ(当然ながら)


今回も、一応、水中メガネとシュノーケルを持ってきていました。

でも、踏ん切りがつかず、足だけ入れたまま立ち往生。

身体は火照っているものの、イケるイケない?

透き通った水が「いつでも来いやあああ」と、お誘いしてくれるのですが、、、、。




あと、5歳、若かったら!

意を決して泳いでみたヒツジの第一声。

こらえ性、がまん性がなくなってきた!

ヒツジの第二声。

身体能力の、即時的な順応性がなくなってきた! 第三声。

小学生の時は11月でも泳いでいたのに、第四声、もういい、アホかオマエ!

とりあえず、10数秒は潜っていましたが、、、、無残。

周囲の若い男女たちの、笑いだけはとってました。


川原から戻った駐車場にて。

ちょうど出逢った釣り人の方から収穫のイワナを見せていただく。

9月30日で今季は終了、以降は来春まで禁漁とのこと。ラストイワナですね。

「うーん、やっぱ、イワナの川は、真夏でないと泳ぐのはキビシカね」

ヒツジがボソっと口にしましたが、敗残の老兵は、なにも語らんほうが、よかとよ。


秋山郷でいただいた初秋の幸。

右下のマイタケは、天然モノでした。

厚みと匂いが、違う。

はふはふといただいた、天ぷら。

山峡、峡谷、すごい、すごい、ご馳走でありました。


お漬けものとして。

塩蔵のまたたびの実。

これ、一個や二個で、倒れるまで、飲んでしまう。

そんな想像を呼び起こす、またたびの実の味。今回は、自重いたしましたが、、、。


帰途は、鳥甲山の南麓をまわって志賀高原へ出る林道で。

林道といっても、すっかり舗装された安心のロード。

むしろ、ひっきりなしで来る対向車にばかり気を遣いました。

山頂から、幾筋もの水が滝となって降りてきていました。


ちこっと開けた場所で、川原。

ここなら太陽の光もあって、泳げそうです。

ただ、気をつけないと、出没注意とか。

時折、冒頭写真の黒くて大きな哺乳類の仲間が飛びかかってくるとか。

わたしは、思うのですけれど、、、とくに最近、思うのですけれど。

彼ら彼女らの世界に、人間が入り込み過ぎでなかろうか。

希少な秘境とは、すべて、本来、彼ら彼女らの、暮らす里や町、なのでなかろうか。

希少なグルメも、すべて、本来、彼ら彼女らの、必要なごはん、ではなかろうかと。

舗装された快適な林道の脇で思うのも、なんですけど、、、すみません。


高速道路に乗る直前(上信越道)

鄙びた食堂(失礼!)でいただいた、ざるそば。

立ち食いそばばかりの毎日ですが、これは、これで、違う世界観(あたり前か)

フツーの信州そば。激安! 地域の常食、おいしゅうございました。

満たされたお腹で高速に載れば、みるみる近づいてきた練馬の料金所。

秋山郷、切明の湯の湧く川原を、何度も何度も思いだすこと、しきりでした。

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