クルマのある場所までの途中、JR赤羽駅のホームには人だかり!
ニュースで観たA.I機能を備えた駅売店がオープンしていたのでした。
なんでも、お客が手に取った商品をカメラで把握して、支払いはカードでOKとか。
新しいモノ好きの方々を仕切る「最後尾」のプラカードを見て、人気ラーメン店みたい!
飲食を手にして、出口で、各種カード(おそらくスイカとかパスモ)をタッチ。
これで、クリアできるので、駅の売店の渋滞を避けられるという触れ込みでした。
たいへん効率的なようですが、しかし、ふと考えさせられることが、、、、。
普及すれば、売店の店員さんが要らなくなる、70歳雇用が叫ばれる昨今なのに、
これがA.Iなのか? みたいな。
陰気なことを考えても仕方なく、自宅を出発して東北道を走り、西那須野塩原ICを出る。
近隣、もみじ谷大吊り橋、の看板に惹かれて、通行料を支払って渡ってみました。
じつは、那須高原には幾度か来たことがあるのですが、塩原はよく知らないのです。
いまだ、紅葉には、浅し、早し、ぐらいの塩梅ですかね。
吊り橋の途中で引き返してきましたら、↓駐車場のおみやげコーナーは充実でした。
栃木県は、じつは、農業大国だと思うのですね。
広い関東平野と長い日照時間、海なし県なので、塩害にも無縁のようです。
いいところなんです、と言わんばかりに、秋の収穫物が目白押し。
名物とちおとめ、は、さすがに季節柄、アイスやジャム、ジュースで売られていました。
あっ、これはキレイ!
おもわず目を停めてしまった鑑賞の柿、といっても食べられますし、やがて大きくなる!
つい、ひと鉢購入しそうになりましたが、我が家の住宅事情を考慮して踏みとどまる。
観光バスで来て、一杯入っていたら、勢いで買ってしまいそう!
箒川に沿って遡ると、塩原の温泉郷へ。
山間に入り、河岸の傾斜は、すこしづつ色づいてはきていました。
川端の駐車場には、数台の釣り人グルマが停まり、釣り談義が盛り上がっています。
エサ釣り禁止の、フライとルアーのエリアでした。
↑どんな魚が居るのでしょうか、エサ釣り可能エリアもあるんですかね。
駐車場下は、多くのギャラリーの視線にさらされます。
スター型釣り師には、最高のステージかも。
正直なハナシ、初めてフライフィッシングというスタイルを見ました。
糸がまるでムチのようであり、そのムチが生き物のように飛んでいく!?
穴のあくほど眺めていたせいか、魚たちも警戒したのか、反応がないようでした。
西日が傾いてきたので、いつも通り、コンビニ経由の、道の駅へ、、、一杯のち爆睡。
コケコッコォーーーーーッ!
停まった道の駅は「那須与一の郷」という名称でした。
那須与一、弓の名手ですね、船上に掲げられた扇を撃抜く凄腕の坂東武者。
私の故郷にも、熊谷直実という坂東武者がおりますが、
源平の頃は「あづま男と京女」のように、関東の男は、カッコよかったのですかね。
さて、今回のハイライトのひとつ、八溝山の登山口まで来ました。
頂上には、八溝神社が祀られているそうなので、山門としての鳥居が架けられてました。
鳥居をくぐり、ハンドルを握りしめること約30分、いやはや、肝を冷やす道筋の数々。
というのは、思ったよりすれ違うクルマが多くて、ギリギリの道幅のカーブ道でした。
標高1021mの八溝山、展望台から西南を見下ろす。
晴れ渡っていると、こちらの方向には、富士山、東京スカイツリーまで見えるとか。
そこまでは望めませんでしたが、関東平野の北端かつ頂上へ到達。
ここからの眺望は、ぐるり360度近くという佳景でした。
八溝山神社に、願掛け。
時の施政者たちの多くが、ここまで昇ってきて、お参りをしたそうです。
たいへん便利な時代になってしまい、秘境もクルマでひとっ飛び。
でもクルマがあるから、軟弱モノもここまで来れる!
八溝山は、栃木県、茨城県、福島県の県境なのですね。
つまり、頂上付近から北側は、みちのく、ということになります。
いわきナンバーのクルマがずんずん上がってきてましたが、
道の状態は、かなり険しそうでした、、、、4駆ばかりなので、そう推察。
再び、栃木県へと下る道筋、ズバっと開かれた山肌を通る。
木が伐採されて、運び出されておりました。
なんでも最近は、輸入材より質のいい国産の樹木が見直されて、
国内の林業も一部の地域によっては活気を取り戻しているとか、、、よしっ!
うわっ。
おもわずクルマを停めてしまった道端の呼び掛け看板。
インパクトはありますが、交通標語なのか、それとも俺のSOSなのか。
いろいろ考えていたら私も危ないので、運転に集中しました。
こうしてドライブしてますと、道端にはいろんな碑や塚が現れます。
長い時間のなかで、いろんな出来事、悲喜こもごも、力つきた旅人。
街道の辻の付近は、普遍的な目撃者だったのでしょうね。
つい手をあわせたりしてしまうのは、秋の深まる頃のドライブだから?
収獲を終えた苅田には、藁ぼっち。
私の故郷では、この藁ぼっちを作る農家も少なくなったため、つい撮ってしまいました。
藁ぼっち、片付けられたカカシ、野焼きの紫煙、赤トンボ。
鼻の奥がツンとして、泪目になるのは、やはり、煙のせい?
山を降りて、田を抜けて、黒羽の街まで来ました。
古い城下町を南北に、那珂川が流れています。
松尾芭蕉が奥の細道のなかで、14日間も逗留したことで、俳諧ファンの来訪も多い土地。
クルマが横付けできる河岸に降りて、一帯を散策。
秋の陽のもと、釣り竿を振る方々も居て、ウキウキして参りました。
鮎を生きたまま販売する魚屋さんもあって、つい足を停めてしまいます。
「あゆチップす」をついつい買ってしまいました。
鮎の持つ香り、そしてホロにがさも活かされた不思議なチップスでした。
当初、じつは、一日釣り券を購入して、釣りをしてみる目論見でいました。
短く仕舞える川釣りの竿をしのばせ、エサのサシも買ってきたのですけどね。
しかし、見える魚(おそらくウグイ)がみな細くで、痩せている印象が強い。
おそらく、今年の大きな濁流が、川の栄養であるコケを洗い流したのではないか?
それなら、このエサを流して食べさせてあげようという気持ちになりました。
痩せウグイ 負けるなまこぶさ これにあり
あ、芭蕉とは違う著名人のパクリですね。
黒羽の観光名所になっている那珂川の観光梁に行ってみました。
さすがに、鮎も終盤になり、お店は閑散としていました、当然ながら。
むむむっ、黄金の鮎、エルドラド、ゴールデンリバー伝説みたい。
盛期の鮎の姿、深草色に金色を思い起こすこと、しばし、、、また来年ですか。
梁の傾斜に、ぽつんと佇むシラサギ。
諦めきれぬ、秋の風、また来年の夏の光かな。
おみやげに買ったそば。
栃木県は、そば王国でもあると、私は思うのですね。
とくに、太さがまちまちに乱切りされる、素朴な田舎そばが人気のよう。
仙波そば、出流そば、そこへは日光のそば粉、、、ブランドも成功してます。
帰ったら、茹でるのだ ↓出来上がりはラストにあります。
黒羽の小さな広場に植えられていたコキア(ほうき草)
陽当たりのよい場所のせいか、モコモコと大きく育っていました。
見た目がとても愛らしいので、私も植えようかと考えていましたが、
このサイズでは、猫の額の庭には無理、鑑賞だけで納得させました。
黒羽八雲神社の境内には、巨大なケヤキ。
坂東武者輩出の時代から、関東では最古クラスの普請を誇ってきた黒羽町。
いやはや、河岸、街並、城趾、どこを歩いても、しみじみ響く歴史のたたづまい。
パッパと駆け足でめぐるより、芭蕉のように2週間ぐらい居てもいいぐらいです。
では、ここに腰掛けなさいと、サルのコシカケが生えていました。
なるほど、ここに腰掛けて境内を見上げていれば、なにか、ご利益もあるものか。
思索を促す秋の夕暮れには、ふさわしいシチュエーションですね。
というワケにもいかず明日は早朝出勤、東北自動車道上り線に乗り、帰宅したのです。
おみやげの田舎そばを茹でて、肉そばにしました。ねぎは、当然、深谷ねぎ。
おつゆは、熊谷うどん風、どんな感じかというと、甘く、しょっぱい。
あまじょっぱい、という表現がぴったりなのです。
太めのそばなので、この、いかにも、関東の、北関東な、あまじょっぱい、があう。
と、自画自賛のそばをすすりながら、一杯、そして早々にまた爆睡でした。
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