2017年5月22日月曜日

千葉県 内房の釣り 再発見

連休明けは、けだるい。そのけだるさを吹き飛ばそうと、いつもの内房へ向かいました。


定休日は、三浦半島か、内房か?

毎年迷うのですが、次第に内房へ行く回数が増えてくる。

これは、暖かい季節がやってきたという季語的な行動なのでしょうか。

ということで、アクアラインを抜けて、馴染みの浜辺へやってきたのです。


夏雲が浮かぶ、五月晴れ。

メリメリと暑くなってきました。いきなり真夏の日本かな。

昨今は、晩春とか、初秋とかいう微妙な時期が、すっかりなくなりましたね。

長袖は、日焼対策、じりじりと肌を灼く太陽が突き刺してきます。

ということは、泳ぎの季節がもう到来したのか?

一年の経つのが早いです、年齢とともに崖をダウンヒルするような一年の早さ。愕然。


かといって、どうもまだ水温が低い。とても泳げる水温ではないみたい。

ピリピリピリっとアタリはあるのですが、掛かってきたのは、この子。

触れた魚体は、びっくりするほど冷たいのです。

うーん、なるほど、このあとも、この子の仲間ばかりが掛かってきました。


お隣の堤防には、ひっきりなしに、お隣さんがやってきます。

みんな同じく投げ釣り(ひとりだけエギの方がいました)

掛かってくる魚たちを凝視してみても、私と同じ子たちばかり。

みんな、しばらく投げたあと、右サイドの砂浜へと移動していきます。

砂浜の調子もよくないらしく、また移動していく。

5月の連休明けは、毎年のように、こういう境遇や風景を味わっているような。

私も移動を決めました。


あ、この子、大きくなったな。

以前に会ったのは、昨年10月か11月だったような。

冬を越えて生き延びてました。ヨカッタ。内房は温暖だし、やさしい人たちが多いし。

お馴染みの小磯・堤防にてエサやり。

エサやりといっても、ちぎったチーカマを3つ4つあげるぐらいです。

カラダつき、表情、気づいたこと。

あ、この子、女の子だったのだ。

転がったチーカマを抑えようとしたら、同時に猫パンを喰らう。

痛いし!

結構、性格きついね、あんた。

チーカマより、釣った生魚が目的のようでした。

とにかく、生き延びていて、ヨカッタ。


5月の太陽が燦々と。

風はとても爽やか、しかし日射が険しい。ギンギラ。

岩や堤防の上にいると、照り返しや熱気でふらふらしてきます。

蒸発する水たまりの臭いが加わって、真夏の磯にいるみたいです。

なるべく遠くを眺めて、じわりじわりと仕掛けを動かしました。


コツコツコツと反応があった。

ブルンブルンと抵抗したような感覚もありました。

上がってきたのは、この子。

魚体は相変わらず冷たいし。

気温ばかりが急上昇、水温は冷たいまま。

この数年、感じてきたこと、異常が、異常でない世界に近づいた?


あ。

やりました、本命です、とても小さい。

ずっと、小さなアタリがあり、エサだけがなくなっている状態が続いていました。

小さな本命の姿を見て納得。

なるほどね、なるほどなるほど。

針の先に、ちょっとだけ掛かっていたので、ソク海へ返しました。

とりあえず、釣りはこれでオシマイ。



道具を片付けて、本日の第二目的へと行動開始。

いつも通り過ぎるばかりで、気になって、気になって仕方なかった場所へ。

先日テレビの旅番組で放送されていた名所が、釣り場のすぐ上の山並みだったのです。

駐車場にクルマを停めて、ロープウエイに乗りました。

鋸山ロープウエイ。

ぐんぐん、高度を上げていくにつれて、内房の魅力、再発見であります!


これは、スゴイ!

新緑の山並みの凄まじいこと!

海のぎりぎりに聳える山岳のためか、黒潮が運んできた樹木がびっしり。

眼下には、シカが跳ねているし、サルの姿も見えました。

侮れぬな、千葉県、内房、ノコギリヤマ。

連休に伺った大台ケ原とは、また違った迫力に、呆然としてしまいました。


鋸山が、なぜノコギリヤマと呼ばれているのか?

正式名称は、乾坤山(けんこんざん)ということを知りました。

建築に適した石材を出すということで採石が始まったのが江戸時代。

房州石として、関東一円へ出荷されていくにしたがい、次第に山並みがギザギザに。

つまり、ノコギリに見えるようになったそうです。

なるほどね、なるほどなるほど。

身近にあって、いつでも行けると思っていた景勝地。

敢えて、初めて訪れてみたことで、びっくりする光景や真実。

知らなんだ、再発見でした。


これには、本当に、驚きました。

百尺観音、ということは、約30mの観音様が岩屋の奥に掘られている。

まるで、異国の映像を見る想いでした。

完成が1966年ということですから、とても新しい崖彫刻。


で、見上げると、この風景です。

地獄のぞき、と呼ばれている飛び出した展望台。

いつもの堤防や護岸のある港から、ロープウエイに乗ると、こんな風景がある。

よし、あそこまで行こうと階段を昇りました。


地獄のぞき、にて。

私より、遥かに若い方々(年齢の半分以下ぐらい)は、男女ともにはしゃいでいらっしゃいましたが、私にはとてもとても。柵に手をかけて、おそるおそる下を見る、の図。

オーヴァーハングした岩盤の上に、人生で初めて立つ、という体験は出来ました。


地獄のぞき、を、横から見た図。

恐れ入りました。

でも、行ってみて、よかった。

釣りばかりでなく、ひとつナニかを加えることが、釣りの楽しみを倍加させる秘訣。

東京からスグ行ける絶壁の秘境に、酔ってしまいました。


帰りしな、海ほたるで食べた立ち食いそば。これで3度目の入店。

1F駐車場にあって、トラッカーやバスの運転手さんたちの人気も高いようです。

こうした、常時立ち寄る方々の支持こそが、街道食堂の実力だと思います。

とにかく、今年も、アクアラインを通る時節がやってきたようであります。

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