↑冒頭より結果、今回の印象を、一句、吟じてみました。
『極寒の夜釣りするやつみんなバカ』
『どうなるか痛いが楽しい中二病』
といった感想を強くした次第です、、、結論。
釣りは、不治の「中二病」にかかったオトコ、おやじが一番多い道楽だと思う。
前日、東京は降雪、路面には雪が固まって氷塊のようになってました。
その影響で首都高5号線は閉鎖中、致し方なく中央環状線から乗ることに。
皇居前にさしかかった時、あっ、あのビル、ついに完成したの?
浮かび上がったのは、すべての灯りを点けた東京ミッドタウン日比谷の姿。
なにかのテストでしょうけれど、全灯のビルなんて、珍しい光景ではと撮影。
明るくなって、横須賀市林交差点近く。
ナオキさんのお店に着いた時は、朝の照射冷却のまっだだなか。
クルマから出ると、肌を刺す寒気に身震いしました。
今季最高、歴代最強クラスの寒波襲来でも、お店は開いていることに、ちょっと感動。
「えーーーーっ、あの人たち、昨日の晩から夜釣りしてんすかぁーーーーーっ」
タマげるナオキ店主、愛媛県人>松山市民>三津浜生まれ、現横須賀市民。
そうなの、あの人たちに会うために来たのですけどね、大丈夫ですかね、あの人たち。
「うまくすれば釣れるんじゃないすか、カレイの夜釣りは当たると大きいですからね」
ナオキ店主もひと頃、カレイ釣りに入れあげていたことを、ボソっとヒツジから聞く。
お店の天井に貼られている"あの人たち"が、目指している意中の魚拓。
公園で、マコガレイの50センチ以上を釣り上げること、、、あくまでも、公園で。
この、手短か感覚と、むしろ釣り人が多いという狭き門との難解さが相重なり。
休みごとに、せっせと公園に通ってきているワケであります。
ちなみに、魚拓のマコガレイは、公園から見える防波堤で釣れたもの。
釣人、現認者が、ヒツジのお知り合いをいいことに勝手に掲載しました。
ナオキさんのお店 http://ikiesa-tokumaru.com
海に突き出た三浦半島ですが、山間に入ると。
狭い道の日陰の部分は、凍りついておりました。
ツルツルで、テカテカ、ここにタイヤが乗ったが最後、操作不能。
ビクビクしながら海辺を目指す、海辺は若干暖かいですからね。
ここで、この日、記念すべきシーンを迎えました。
ヒツジのクルマの積算計の数字に、2が6ケタ並んだのです。
222222、、、、222222㎞、、、、いろいろありました。
2017年の夏前には、ウオーターポンプ故障、湾岸線の渋滞から命からがら。
人車一体、、、人に歴史あり、といいますが、痛い苦しい記憶ばかり、ああ。
記念のメーター写真を撮ったのが、長井港。
相模湾の向こうに冠雪の富士山を見ることができました。
北風にあおられているのか、頂上付近の雪煙までが見えました。
冷えきったクリアな空気のなかに凛とそびえる富士山、あっぱれ、なり。
で、、、途中コンビニで、差し入れの肉まんを買ってうみかぜ公園に到着。
あの人たち、黒ヒツジ、おされヒツジ(ジュンさん)、あさりちゃんが、居ました。
仕事を終えた昨夜22時に公園に集合、夜通しで釣りをしていたことになります。
三人の表情が、いつもとは違うのは、当然といえば当然なのですが、、、、。
黒ヒツジ「3時頃、寒さで身体が硬くなってきてですね、生命の危険を感じてですね」
おされヒツジ「大型は夜中に掛かると言われて、、、これは一体どういうことですか?」
あさりちゃん「私は見なかった、聞かなかった、黙して語らず、沈黙は金、饒舌は銀」
なにが起きたのかは解りません、ひとつ言えることは、人知を超えた夜だった。
人体の危機的な体験をした、脳内にも変化があった、自分という人間を知った、、、
そして、彼らのクーラーボックスは、空荷だった。
三人の生命線だったと推察される、超小型のガスバーナー。
これを焚いて湯を沸かして、シノギにしのいだ夜だった模様。
もし、火気がなかったら、おそらくですが、夜釣りは成立しなかった?
とにかく、三人が関東での歴代最強級の寒波襲来と呼ばれる夜を、野外で過ごした。
これは、これからの人生をやっていく上での、大きな励みになったのでは?
寒気のなか、なんとか竿をつないで投げてみました。
北風が次第に吹き込むなか、こらえながら底をひきづってみる。
外気の寒さとは逆に、海の中は温かいのか、アタリは頻繁に感じ取れます。
でも針先にはのってこない、退屈しない程度にアタリはあるが、エサだけなくなる。
しかし、思うのです、生体反応があることの、うれしさ、たのしさ。
たまたま、口元にちょこっと掛かってくれた魚を見て納得。
なるほどね、なるほど、、この子は寒さに強い、そして今季、たくさん居るみたい。
この子たちが賑やかなのを見て、大きな魚が刺激されて寄ってこないかな。
寒さに強いということでは、お馴染みの生体反応。
手が早い、誰よりも、仕掛けをちょっとでも留めていては、お手つきされますな。
こうして寒風のなか、投げて、引きずってと、自分流には楽しんでいた私。
夜通し組の三人は、陽が高くなるにつれて、動きがますますオカシクなりました。
ノソノソ、鈍重になっていた三人に、緊張が走った瞬間はあった。
リールを巻くとみるみる竿の曲がるおされヒツジ、玉網を手にした黒ヒツジ。
ついに来た? 待ちに待った瞬間、その時、を迎えたのかと、こちらもドキドキドキ。
みんなの注目する水中に、ズシャアアアッと、白い魚体、それも丸い。ため息が。
正体は、正才グーフ、ショウサイフグ、この子も寒さに強い。
とても良い型で、壱縁さんのお店のお土産に頂こうと思ったところ、針掛かりが浅い。
水圧の変化で飛び出した腸が元に戻ったこともあり、放流いたしました。めでたし。
といったところで、早々におひらき、また次回のお楽しみにと、解散になったのですが。
もうこの時点で遂に、三人が、おかしくなっていたから、いつもの三人ではなく。
どうオカシイのか、表記するのも憚れるために(特に黒ヒツジ)絵にしてみました↓
あの寒い夜のことは、誰にも話してはならない。
もしかしたら極寒零下で、一度は黄泉の国に行った?
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