江戸川区西瑞江の山田うどん(製麺所)の最終日。
日曜日にかかり、常套の、そば一杯を経由して釣り場に向かいました。
江戸川区一之江・新中川ほとりの釣具店にてエサを買う。
同行のヒツジ(釣り執事)いわく、東京都でいちばんの釣りエサ屋さんとか。
ヒツジが亀有の友人に伴われて同店に来たのが34年前。
以来、まったく品質を下げない生きたエサを買うことができる名店だそう。
西瑞江の山田うどんに到着。
10時30分にして行列でした。クルマのナンバーも、横浜、春日部、品川、、、、立ち食いそば道の愛好家と、さらに長く愛してきた足立、習志野ナンバーの方々。
いえ、近所の皆さんが別れを惜しむかのように駆けつけていました。
私の並んだ時間は、まだ運がよかった。
行列はみるみる長くなり、通りを渡って次々とお客さんが集まってくる。
梅雨空の晴れ間、キーンと突き刺すような陽射し。
おそばを食べる前に、みんな汗まみれになって待ちました。
あと、3人だ、あと3人、あと3人、あと3人をこころで反芻、、、注文前。
ガラスケースの揚げ物がずんずん無くなっていくのにぶりぶり不安になる私。
しかし、奥では随時揚げられている様相であり、この日のヤッチャ場ぶりを物語る。
とにかく、ご近所さんの家族連れが目立ちました。聴こえた会話。
「じゃあまた、と言えなくなるねえ、本当にお疲れさまでした」
「あの時に生まれた子がもう高校生ですよ、お世話になりました」
「なくなるなんて、信じられません。また明日こようかなあ笑」
お店が、多くの世代に親しまれてきたことがわかります。
おそば、うどん、きしめん、揚げ物、、、テイクアウトも可能。製麺所ですからね。
茹でられたそば玉を買って家で作って食べる。昭和の懐かしい食生活が蘇ります。
最終日を飾るように、おおくの花束がガラスケースに載せられていました。
私は、かねてより懸案だった肉そばをいきました。
上品でコクのある江戸だし、ツルツルした独特の麺にバラ肉が絡み合う。
まだ、3回目にしてこれが最後かと思えば味わい深く。
ヒツジは、コロッケ、かき揚げをのせて。
コーンの入ったコロッケは、ツユのだしにとてもマッチしていたとか。
汗まみれになってツユを飲み過ぎ、、、、年齢を考えなさい!!!
というぐらい、おいしいそばなのでした。
本当にお疲れさまでした。城東、江戸川を代表するズタンドそばの横綱、、、、。
一方その頃、青獅子しょう(立ち食いそばの師匠)は、、、、。
まだ見ぬ立ち食いそば、スタンドそばを求めてみちのくを行脚中。
ヒツジに送られてきた写メによれば、さらに北上中で、北海道へ渡り、この日は札幌からブルートレイン(臨時?)で帰京して翌朝そのまま出社するようでした。
投げ釣り、立ち食いそば、鉄道愛撫、、、「キ」のつく人ばかりが、私のまわり。
おなかいっぱいで、浦安のいつもの場所、、、からちょっと離れた休日専用の場所。
1時間近く並んだこともあり、竿を出した時には午後のゆるみ、ヨレみたいなものが。
気温は高いし、陽射しは強い。梅雨は、降るか、照るか、ですからね。
必携の日焼止めスプレー、殺虫剤スプレー。
埋め立て地は水はけが悪いので、油断しているとモウカ(猛蚊)に囲まれます。
充実の散布で、さあアタリよ来いとしばらく集中してました。
今年はイガイの繁殖がすごい。
露出した貝に陽射しがあたって、むせかえるような匂い、臭い?
潮の香りのしない東京湾奥ですが、イガイの意外な磯の香、、、、オヤジだ私。
とか、やってるうちにやがて、竿を置き、集中がなくなり、眠りこけてしまう。
アタリがひとつもないため→面白くない→飽きる→寝るか→寝る。
魚のあまり居ない場所に、午後から出かけて魚が釣れるほど甘くないということ。
結果、目覚めた時には、お帰りの時間。ヒツジにあたり散らしたくなる。
釣りとは、わかっちゃいるけどやめられない、なんですけどね。
山田製麺所のある(あった)瑞江という町。
私は師匠のおそばによって知りましたが、ヒツジは昔2度ほど徘徊したとか。
渡された一冊、沢木耕太郎さん「人の砂漠」所収の「屑の世界」の舞台になっています。
今は、その頃に描かれた町の風情はまったく違いますが、山田製麺所の華やかなりし頃は、沢木さんが惹かれて飛び込んだ世界そのものだったのでしょう。
江戸川区の熱い昭和の面影に、想いを馳せた一日でした。
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