2013年3月30日土曜日

昼夜を釣り続けたヨコハマ・ヨコスカ

休みの前日。

桜も咲いたし、夜釣りから始めるかと横浜へ。エサは自販機で買うことにして首都高。この「いきなり衝動」が、釣り師のキモなんであります(ああ、ますますのめりこみ)


横浜港のN港湾。22時30分から釣り開始。

花曇り? さむし! ひたすら、さむし! うみけむし? 寒し!です。

狙いは、イシモチ、だそうですが、焼いたモチが食べたいほど、寒い。

1時間ほど、まったく反応なく、ああ、今日もまた丸ボウズかと思っていた私は内側に着ていたパーカーのフードを坊主かぶり。海ボウズと化しております。おかしか。

ふと、ポトリと足元に投げ入れたところ。


ぐん、ぐん、ギュギューン。

真下に引っぱり込まれる! しゃにむにリールを巻く、巻く、巻く!

なんと、カサゴでした。先週、明石の魚の棚で見たのより、もっと大きなガシラさん。

やったーーーーぁ、サカナだあ、なんて小躍りした次第でして。

私に春を運んでくれたカサゴさん。都会のド真ん中の海でがんばって生きている。

そく、放流しました。


その直後のこと。

ちょっと蹴りを強くして遠くへ投げる。竿を置いて一服つけようかな、とした矢先。

ががが、と竿尻があがったのであわてて竿に飛びつくと、満月の竿。

またまたしゃにむにリールを巻く、巻く、いや今度はなかなか巻けない。あれれ。

引っぱりつけられる、強引な方。あっ、沖で飛んだりしてる。夜目にも鮮やか。

仲間のタモ網におさまったのは、セイゴ。いや50センチほどあったのでフッコだそうです。でかい。力強いです。

にしても、ここしばらくの丸ボウズを面目躍如のごとく掛かってきてくれる魚さんたち。

春の宵、春の胎動、春のチンジ? 自問自答ののち、このフッコも放流しました。

時合いだったのか、ところが、このあとはプッツリ。クルマで寝ました。満足もあり。


朝4時に起きる。

ふたたび針にアオイソメをつけてキャスト。2時間ほど頑張りましたがアタリはなく。そこで(かねてより懸案の)港湾の道ぞいにある立食い蕎麦へGO。

朝6時開店、海辺の前の立食い蕎麦店、素敵です。しかも店横にはエサの自販機まである。

お客層に「釣り師」までを想定している点が素晴らしい。期待しておりました。


期待どおりでした。春菊天のせ。

カウンターは女性がふたりで、女性らしい上品な出汁のきかせ方。先代さんより娘さんが受けついだそうで、話もちょっぴり弾んだりして。

発句。

立ち蕎麦も家系なるか横浜よ まこぶさ おそまつ。

おそばを食べて、おなかはぽかぽか。急に元気が出てきて釣り場を変えようと走る。


金沢区の幸浦(福浦)の岸壁へ転進。

ところが眼前。猛烈な数の底引き網船団に遭遇。

先客の常連のオジさんから、今日は釣りにならん、といわれて3度ほど投げて納得。

岸壁のぎりぎり近くまで漁をされるので、怖くて投げられません。底にはヘドロが捲き上げられていて、オモリや糸にべっとりと絡み付いてくる。ダミダこりゃ。転進を決意。


隣りの横浜ヘリポートでは、オレンジ、ブルーの制服姿の若者たちが訓練中。

腰に手をあてている教官のお姿、久しぶりに見ました。


釣り場を求めて南下。ここは横須賀。

昔、ハワイでこのような形状のアメリカの軍艦に乗せていただいたことがあります。ハッチが閉まり、潜水を開始した途端、航海ならぬ後悔。しまった!という気持ち。

もし、ここでナニか故障でもしたら。杞憂なのでしょうけど、そんなことを想う閉塞感・密閉感に圧迫される空間と時間。息子たちと乗っていたので、なおさら。

浮上して港に着くまで祈り続けていた思い出がよみがえりました。ここは横須賀。


結局、うみかぜ公園まで来ました。

トイレの前には、仲良くさせていただいているMさん。うみかぜ公園の曜日別のヌシ的な存在であり、晩秋〜春はマコガレイ釣りの一辺倒。暖期間はうみかぜ公園を離れて、各地で餌木によるアオリイカ一辺倒。

とても情熱的、そして、とてもやさしい方ですが、着いたその時は夢心地?に一辺倒。

「おねむ」状態、でした。勝手に写真を撮ってごめんなさいね、Mさん。

そして、もっとゴメンは、わざわざ起こして、彼の右隣りに釣り座。やさしくて思慮深いMさんは、わざわざ投げていた竿を1本仕舞ってくれました。

さすが、キャスターの鏡であります。


Mさんにお礼を言った直後の第1投。

ブルっという前触れから間をおかずに竿先が弾かれたようにぺこりぺこり。

しゃにむに巻いたところ、コレでした。たまげました、驚いた。

今年の初ギスは、ファンファーレの聴こえるような、長さ、そして太さ。

一部始終を見ていてくれていたMさんがメジャーで計ってくれて、なんと。

24.5センチ。よく肥えていて、キスが重い。すごかあ、ふとかキスゴでした。


地面のコンクリに置いても、迫力はじゅうぶん。

針を呑んでしまっていたため、ごめんごめんと詫びて、締める。いただきます。


その直後、今度はMさんの竿尻が浮き上がり、ご本人と周囲が色めき立つ。

時合いか。ついに、来たか!


大物の正体みたりドチザメさん。これこそ、でかい。でも。

かわいい顔をしてます。Mさんも、爽やかな苦笑いでした。表現がヘンか。許して。

Mさん曰く、食べたらおいしいそうです。本日中に限定だそうですが。でも放流。


その後は、Mさんとロッドを交換したりして交歓。広い公園でのびやかに投げるMさん。

時刻は14時をまわり、前夜から仮眠をはさんで16時間、釣りをしていたことに。午後の陽を浴びて、瞼を持ち上げているのが困難になってきました。

帰途、横横道路の料金所手前の駐車スペースで、しばらく気絶の状態に。それにしても、3月の終わりになって、久方ぶりに魚たち。

それも、とても型のある魚たちに出逢えた1日になりました。


ようやく帰宅して入浴後。

近所の串揚げ屋さんに行きました。1日、潮風に吹かれていると、なぜか食べたくなる串揚げ。カラダが油脂分を欲するのでしょうか。

店主は大阪のあびこ町の人。大阪のうまいもんをそっくり東京にフィードバックして成功。お店は大盛況です。座れたのでラッキー。

最後のシメに、油かすうどんを作ってくれました。

目の覚めるうまさ、うまし! うまし! うまし! さすが本物のプロ。

と感激しながらも、持ち帰ったおおきなキス。急速冷凍しましたが、その調理方法に意欲を燃やす「まこぶさ食堂」店主なのです。


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