まず、新荘川へ、行きました。
ニホンカワウソの、最後の最後の目撃例で知られています。
カワウソが暮らしていた、、、、そう想うだけで、いとしさというか、温かみというか。
子どもの頃、祖父や祖母から、カワウソの話を聞かされました。
カワウソの暮らす川は、魚、水域の実り、人のこころも、みな豊かな川なのだと。
私の生まれた街には、荒川が流れています。
いまも夏になると、たくさんの人が荒川にやってきて水遊びをしています。
水質、魚の数はかなり減りましたけど、地域の人たちは、保全に力を入れています。
そして、新荘川を見て↑ これは当然のことですが、唖然とさせられる内容でした。
水が、そのまま、飲めるような、、、それは、飲むのは駄目でしょうけれど、
カワウソのみならず、いろんな生き物が、喉を潤すであろう水が流れていました。
今季から開始した、水中カメラ(防水カメラ)
池袋のB店で13800円にて購入、動画、静止画と、カンタンに操作できます。
水中観察、水中散歩を、"記録する"ことで、楽しみがさらに広がった感じ。
クリアな水の新荘川、、、撮ることに、夢中になり、ああああ、流される!
ハヤ、オイカワ、カワムツ、アユ、ゴリたち。
いろんな魚が横切っていったり、川床を這って進んでいきます。
顔をつけて、眺める、追っかける、撮る、撮れているか心配になる。
川のなかの時間が、そうこうするうちに、あっという間に過ぎていきます。
流れの穏やかな淀みでは、ずっと浮かんでいるだけ。
あまりに、贅沢な時間と、帰って写真を見ることで、反芻、しみじみ。
時々、顔をゆっくり上げて、川岸の葦の葉影を眺めてみたりもしました。
私を、カワウソが見ていないかな、、と(笑)
河岸の小道に、ポツンと建っていたお店。
ここに、灯りのともる頃、入ってみたいな。
川談義、魚談義、カワウソ談義、カワウソ発見情報、いろんな方々が集いそう。
新荘川に漬かって、とりあえず納得、ひと心地。
河岸の路を戻ると、土手の傾斜には、曼珠沙華、彼岸花。
あっ、お彼岸だ、ということは、お墓参りをせねば、、、と思い起こす。
帰ったら、行こ。
川に漬かると、ちょっぴり殊勝な、いい人に生まれ変わったような気持ちが?
新荘川は、須崎市の山から海へと、南北に貫流。
道の駅や須崎港では、カワウソも、ゆるキャラ化されて活躍しておりました。
しんじょう君、なかなか、可愛いなあ!
土佐ですので、土佐のカツオのタタキを、いただく。うまし! うまし! すっぱ!
続いて、須崎市のB級名物? 鍋焼きラーメンもいただく。
以前(2013年夏)にいただいた時、あまり、インパクトがなく、記憶が薄く。
今回、ようやく、この滋味深い、軽めの鶏だしスープの、真意を汲み取れたような。
飲酒量では、日本でイチニを競う高知県、〆の一杯には、ベスト! なのかも?
道の駅での店舗で作られていた、土佐づくり。
藁を焼いて、煙でいぶす独特な手法が、カツオの臭味を適度に調節する地域の技。
通常の土佐づくりのほか、表面を焦がしたような燻製タイプも並んでいました。
このタイプも脂分が微妙に変化して、病み付きになる絶品なのだとか。
新荘川の河口にて。
むむっ。なんということ、、、!
思わず、目が点になる状況、なのでした。
チヌが、まるで帯のように連なって、ぼやっと佇んでいるのです。凄い数が、、。
なんとか、写らないかと試みましたが、水面の光の関係で、写ってない! 残念。
こうやって眺めることが出来るのも、新荘川が河口でもキレイということだからです。
新荘川の河口は、そのまま須崎港の入り口につながる、という地形でした。
キレイな砂浜が出来ていて、陽が傾いてきたことだし、そろそろ、と、竿を出す。
なんだか、とっても釣れそうで、、、というのは、いつものコト。
コンコン、とアタリがあって、針がない、、、おお、グーフ様たちも大変お元気みたい。
根気です、根比べ、コンクラーベ! 水中に長く置かない、置いたらグーフ様の餌食。
その巻いている途中に、突然ゴン! クワーーンっと、引っぱり込まれる。
うわっ、なにこれ? 巻いて巻いて、しゃにむに巻いて渚を引きずってきたら、この方。
おおおっ。ブルブル、ブルブルと、腕がガクガクしてしまいました。
うつくしか、う・つ・く・し・かぁ、、、凄い「美チヌ」なのでした。
ヤングミセス、、ぐらいの年齢でしょうか、とにかく、キレイ、美しい、だから美チヌ。
川のなかで帯になっていたのは、これぐらいの大きさだったのではと納得。
下唇に、ちこっとしか掛かっていなかったので、スススゥーっと、海へ戻しました。
なんだか、この美チヌの姿におおいに感動してしまい、釣り終了のカワウソ。
陽の暮れてきた国道56号線を、南西へ走る走る。そして車中泊ZZZZZZ〜〜。
コケコッコー!
道の駅ビオス大方の朝は早い。
四万十川河口の街・中村の手前、入野の松原と呼ばれる広大な砂浜が広がる。
サーファーにとっては、全国屈指の人気スポットとかで、だから、朝が早いのです。
中国、京阪神、中京、関東、、、いろんなナンバーのハイエースが駐車場にびっしり。
なかには、車内に、釣り竿の見えるファミリーも居ました。
私といえば、そこへ流れ込む川、あっ、またチヌが幾つも泳いでいる!
中村(四万十市)は、公家が治めた街、小京都として知られています。
そのため、近隣にも、公家にまつわる地名がたくさん残っているようです。
こちらの海岸で、船に乗って来た都からの貴人をお迎えしたのでしょうか。
風光明媚な高知県の南西部は、古くから、多くの人が住み、悠久歴史の宝庫。
近隣、国道56号線ぞいの、喫茶軽食みやこ(本業は民宿?)にて、モーニング。
なんという充実ぶり、これで、モーニング価格、なんという豪気、太っ腹、ハチキン。
しかも、すべて地産地消でまかなえるという、高知共和国の実力なのでしょうね。
ところで、お皿にふんだんに盛られております、卵、炒り卵入りポテトの鶏について。
現在、高知県南西部では、鶏が野鶏化して困っているとニュースにありました。
だから、獲って、喰って、おいしか、ご供養でいいのではないかと想う私。
うまし! この国道56号線ぞいにある飲食店は、さらに私が思いますに、、、。
紀伊半島をラウンドする国道42号線とタメを張る実力派ぞろいなのではと。
こんな素晴らしいお店が多々あるので、釣りも泳ぎもサーフィンも、行きたくなります!
海の王迎、の、隣町の港、上川口にて、ちこっと竿を出す。
すでに、水着に着替えていたのでした。これが大正解!
南国土佐、天気がいいとこの季節、暑い、とにかく、じりじりと堤防に焦がされて。
汗がしたたり、我慢限界、しかも、グーフ様がモーニング開始、舌好調。ソク釣り中止。
はうううううううぅぅ。こりゃ、たまらん。
上川口港の、奥に造られた親水公園の浅場(人工タイドプール?)に浸水しました。
はあああああ、生き返ります、暑い、海があるから漬かる。暑い、泳ぐしかない。
スグそれが出来る、なんというしあわせ、贅沢なしあわせ、だと実感します。
子ども向け、人工のタイドプールなのですけどね。
しっかり、魚たちを観察できました。子グレの群れ、オヤビッチャの群れ、あっカマス。
川もいいけれど、海はまたいいな、川と海を、行ったり来たりできるしあわせ。
公園には、トイレ、近隣にはコインランドリーまで出来ておりまして、
しばらく逗留したくなる上川口港なのでした(2013年夏から進化?)
港から国道56号線を隔てて建つ上川口小学校。
そう、これなんです、これが、あった、いまもある? これがなかったら、辛い。
浜あがりのカラダ、校庭と、この一字を見ていて、胸あつく、次第に、泪そうそう。
お昼を告げるサイレンが鳴って、そろそろ高知空港へ戻る時間なのでした。
山と海、険しい勾配を上がったり、下がったり。
国道56号線と、時には寄り添い、離れて、また寄り添い。上になり、下になり。
土佐くろしお鉄道が、沿岸の入江の街をつなげます。
また、全国有数の林業の規模を持つ高知県、木材を満載したトラックが、力走。
窪川の街で、ちょっとだけ内陸側へ進んで、四万十川を眺める。
今回、2日間だけなので、残念ながら漬かることは諦めた四万十川。
しかし、四万十川こそが、やはり、日本の清流のキングダム。
魚の数、種類、水生動物との出会い、私は、この川に勝てる川は少ないと想うのですね。
あまり長くいては、後ろ髪ひかれるので、ここから高速道路に載ることにしました。
まだ、飛行機まですこしだけ時間がある!
そこで、高知自動車道を土佐ICで下車、そのまま伊野町を流れる仁淀川に寄りました。
秋の始まった河原では、タープを張ってのバーベQが宴たけなわ、川で遊ぶ方々が多数。
訪れるたびに感心することなのですが、誰もが身近かに、川に漬かったり、泳いだり。
ホント、JKのグループが、服のまま川に漬かって遊んでいるのが、高知なのです。
仁淀ブルーを見ると、居ても立ってもいられなくなるのでしょうか。
県庁所在地の高知市街に激チカ!なのに、清流がフツーに流れている!
仁淀ブルーは、夏から秋の川遊びツアーも目白押しのようでした。
カヤッキングを凌ぐ人気が、スタンディングボード、立ったまま下る。
しかし、私は想うのですが、乗る、下る、漕ぐ、もいいけど、顔を漬ける!
水中メガネをつけて、顔を漬けるだけで、胸おどる光景が続々と飛び込むのですが。
小さなウグイを、後ろから大きなウグイが、後輩たちを見守るように佇んでいます。
ひらを打つアユの姿。
競い合うように、2尾3尾と重なり合って、カラダを石に当ててコケを食む様子。
たまりません、水中メガネひとつで、仁淀ブルーの営みが、エンドレスで展開されます。
たまらん、病み付き、たまらんと、です。
カマツカって、可愛いなあ。
つぶらな瞳、ロングノーズな馬的な顔つき、頻繁に下側へ伸びる口を動かして、進む。
瞳のやさしい水中の龍みたいで、そうそう、シマシマボディの全身タイガース!もいい。
この子の動画を、ディスクトップに置いたファイルに入れて、時々眺めております。
癒されるなあ、この子に逢いたくて、仕事頑張って、また会いに行こうと。
はうううううぅぅぅ、これが、あるから、生きられるのだなと感じております。
河岸の小石を掘り込んだり、積み上げて石垣をつくったり。
さしずめ、カワウソ人間たちが、即席のイケスを作って遊んでいました。
捕まえたゴリたち、手長エビを入れて、眺める、ちょっと触ってみる、そして川へ戻す。
この繰り返し、私も子どもの頃、荒川につながる小川でやったなあ。
懐かしい時間への感慨、ひとしきりを終えて、空港への道を走り出したのでした。
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●2016 8月 仁淀川泳ぎ、幡多郡大月町柏島泳ぎ、大月町頭集川泳ぎ&四万十川泳ぎ
●2013 8月 真夏の土佐日記 四部作 幡多郡全域・宿毛放浪 四万十川
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