日が長くなりました。
19時30分でもまだまだ明るい三崎港。
南西に開けた地形は、列島各地のどこでも明るい。
なら行くしかない。天候は出たとこ勝負、雨が降ったらクルマへ逃げ込む。
それでいい。今年もまた、晴釣雨車の季節が巡ってきたのであります。
懸案のカニカゴも用意。
エサは、釣具店で買い求めたサンマ(家の冷凍を忘れた)とコンビニの魚肉ソーセージ。
カゴのなかのエサ袋(と呼ぶのか?)に詰め入れて、口をしばります。
長い夜(となるらしき?)のひと晩を、今夜は頼みの宝クジとして。
21時過ぎ。
ブルっときました。ゾクっとしました。
胴体が太い。掛かりは浅い。いい感じです。
いいわあ、やっぱ、この方。感じるアタリが身上。
眺めて、ソクお戻りいただく。
長い夜のお伴として、携行した手製ツマミ。
鶏もも肉のジャーキー(新作)
定番のチーズレンヂュー(レンチン発泡状態に青のり)
これを齧ったりしながら、折りたたみ椅子に座っての夜。
雨は落ちてきません。賑やかなのは、ひっきりなしでやってくるイカ師の皆さま。
ピシュっ、ピシュッ、ピシュッ。
シュン、シュン、シューーーーン。
平日にかかわらず、三崎港は喧噪と雑踏。
粘る人、立ち去る人、また来る人。ひきを切ることなく。
仕事が終わり、夜半の楽しみ。私も一緒ですが、まわりはすべて、イカ師の方々。
23時過ぎ、先ほどより小ぶりながら、また1尾この方。
毎年恒例の観察水槽と平行して活躍するのが大型のビニールバッカン。
「保養所」とか呼んでいます。
予め満タンにしておいて、さらに水汲みバケツで繰り返し海水を入れて酸素を送る。
浅い針掛かりを前提として、元気に泳ぎ回るようなら海へ返す。
この子もビンビンでしたので、お戻りいただきました。
と、夜半まではここまで。
仕掛けを上げて、椅子にもたれて仮眠。イカ師の皆さまの音と会話を子守唄に?
朝4時30分より再開。
1尾目より、小さくて、お腹が赤くて、怖い方が連続する。案外、早起きなんですね。
小さくて、触れると痛いトウガラシのような方。
メゴチバサミとプライヤーで緊張の作業。
目の覚めるモーニングセレモニーとなりました。
明るくなった頃、残っていたイカ師の方は2名。
そのうちのひとりが、遂に、運命の時を迎える。時刻、6時ジャスト!
「昨夜10時からやってました。はあああああ、これで帰れます!」
満面の笑みとともに、そそくさと帰り支度でした。
8時間の忍耐。これから、あの一杯で、一杯でしょうか!
一杯で、イッパイ。グイッとね。あ、このフレーズいいな。
と、後ろ姿を見送った私に、明確なアタリが来る。
全身タイガース!!!
やった。大本命への予告、予兆!
だって、大本命様と一緒にいる、全身タイガース!!
顔と姿も、大好きなトラちゃん。
斜め上から見ると、はすに構えた表情、顔に紫のタテ線、シマシマのボディ。
保養所からお戻りいただいた、全身タイガース!!!
そして、予告は100パーセントでした(ツイてる!)
クンクンときて、しばらく待つ。
ソロリと巻いたら、グン!!!
これ、この引きと重さは確か、、、、名物の岸壁直前の横走りも体感。やった!
でも、針を飲まれていました。締めて持ち帰り、今日はソク調理です。
今シーズン初は、なかなかの良型のメスでした。
大本命との再会にちょっと虚脱。
もういいかな、と思ったら、この子があたる。
いかんいかん、針掛かりちょびっとで幸い。すぐに戻せました。
その直後には、メゴリン。ネズさんとも呼んでます。
型がいいので、飲まれてしまっています。腕だ。ごめんなさい。
持ち帰って、後日、天ぷらでいただきます。
冷凍すると、ノメリがとれて塩梅よく。
さあ、竿仕舞いとする直前。
まずは宝クジからと、いそいそ。
なんせ今回はひと晩かけてあったのです。
夜、網を入れて、朝に上げる。漁ですからね。
結果、からっぽ。
なぜか、サンマだけは無くなってました。ソーセージは、コロコロとそのまま。
チョキチョキを持った本命が、網の隙間から引き抜いていった?
今後の課題をますます積み上げて、網を洗い、帰り支度。
からっぽだった、こともあり、せめて、もう一度だけ竿を投げますか。
と、まるで、魔が差したような?行動がまたまたの、興奮を生み出す。
これは、引きました!!!
途中、リールが巻けない時があり、なんだろう、最後は定番の横走り、それも強烈。
玉網で掬ったのは、先ほどより、ひとまわり以上、大きなオスでした。
背びれから伸びるアンテナも長いこと!!!
幸い、針掛かりは浅く、この子はまったく大丈夫。
エラから噴出される水流も力強いこと。
保養所のなかを、横になったり、縦になったり泳ぎまわる。
早よ出さんかい! と言われているようで、お戻りいただきました。
予期せぬ大本命の連弾で、本日は完全終了。速攻の帰宅。
途中、大黒PAでちょっと爆睡のち、なんとか帰宅。
定番ですが、釣りたてのシーズン初物ということで、お刺身と肝醤油で。
うまし! うまし! うまし! やっぱ、これだわ、大本命様。
ありがとうございます。
私がひと切れに堪能しているうちに、ムスコが全部食べてしまいましたけど。
それでもよし。大好物なのです。大本命様、ありがとうございます。
残った身は、アラ汁でいただきました。
うまし! うまし! うまし!
いやあ、さすが大本命様、どう食べても、おいしい。
ひとすすりごとに、感謝、ありがとうございます。
さて。
持ち帰ったのはメス。当然、大きな卵塊がありました。
さっと茹でて、少々炙ってみましたが、これだけは、うまし! とは言えません。
卵がペースト状で、生臭さと独特のクセが残る。
そこで一計、加工を試みる。後日の完成予定、どうなりますやら?
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